【読書感想文/『敬語再入門』(菊地康人/講談社学術文庫/2010年3月10日第1刷発行)】〈4〉メモ3 「お答えできる」の尊敬語 教えて! goo
下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2828.html
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【13】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1929935424&owner_id=5019671
mixi日記2014年11月日から
下記の続き。
【読書感想文/『敬語再入門』(菊地康人/講談社学術文庫/2010年3月10日第1刷発行)】〈2〉メモ2 「読んでいる」の尊敬語 教えて! goo】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-3120.html
テーマサイトは下記。
【「答えができる」の尊敬語】
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14138056579
大前提として、原形の「答えができる」はおかしのでは。ここがおかしいので、「お答えができる」はいろいろな意味でおかしくなる。
原形は「答えられる」「答えることができる」あたりだろう。
「答えられる」の尊敬語に関しては、『敬語再入門』のP.50〜に「可能表現・複合動詞の尊敬語」の解説がある。正解は「お答えになれる」と明記されている。
可能表現の尊敬語は〈尊敬語を作ってから可能形にする〉ものらしい。ナル敬語を使ってもレル敬語をつかっても同じ形になるのか? なんて美しい。
答える→お答えになる→お答えになれる(ナル敬語の場合)
答える→答えられる(尊敬)→お答えになれる(レル敬語の場合)
順番が逆になった下記はおかしい。
答える→答えられる(可能)→お答えられになる
ほかの例で考える。
読む→お読みになる→お読みになれる
読む→読める→お読めになれる×
「答えることができる」も先に可能形にしているので、このままでは尊敬語にしにくい。
ちょっと気になるのは「できる」をナル敬語にした「おできになる」。「できる」はレル敬語にしにくいので無視する。
これは「する」の可能形ではなく、そこから派生した「うまい」「堪能」などの意味だろう。「勉強がおできになる」「英語がおできになる」……etc.
【「できる」「得意」「上手(じょうず)」「うまい」──ほめ言葉の迷宮 日本語】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1805.html
これはこれでアリだろう。ザアマス言葉のにおいがしてかなり気持ちが悪いので、自分では使えない。
ここから類推して「答えることがおできになる」も間違いではないのかもしれないが、あえて使う理由は見当たらない。
質問の本題に関して。
①お答えができる方はいらっしゃいますか。
↑の話にあてはめると、「お答えになれる方はいらっしゃいますか」。
これが敬語として自然かというと……いったいどんな場面で使うのか想像できない
たとえばセミナーで講師が参加者に訊く場合。
「お答えになれる方はいらっしゃいますか」よりも「おわかりの方はいらっしゃいますか」くらいのほうが自然に感じる。このあたりは、文脈がないと判断できない。
相手に「できるか否かを訊くのが失礼」という考え方もあるが、↑くらいなら大丈夫だろう。
②全問お答えができ(た)ら、賞品を進呈します。
↑の話にあてはめると、「全問お答えになれたら、賞品を進呈します」。
これも間違いではないだろうが、見慣れない。
「全問正解の方には賞品を進呈します」くらいだろう。
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http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2828.html
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【読書感想文/『敬語再入門』(菊地康人/講談社学術文庫/2010年3月10日第1刷発行)】〈2〉メモ2 「読んでいる」の尊敬語 教えて! goo】
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【「答えができる」の尊敬語】
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14138056579
大前提として、原形の「答えができる」はおかしのでは。ここがおかしいので、「お答えができる」はいろいろな意味でおかしくなる。
原形は「答えられる」「答えることができる」あたりだろう。
「答えられる」の尊敬語に関しては、『敬語再入門』のP.50〜に「可能表現・複合動詞の尊敬語」の解説がある。正解は「お答えになれる」と明記されている。
可能表現の尊敬語は〈尊敬語を作ってから可能形にする〉ものらしい。ナル敬語を使ってもレル敬語をつかっても同じ形になるのか? なんて美しい。
答える→お答えになる→お答えになれる(ナル敬語の場合)
答える→答えられる(尊敬)→お答えになれる(レル敬語の場合)
順番が逆になった下記はおかしい。
答える→答えられる(可能)→お答えられになる
ほかの例で考える。
読む→お読みになる→お読みになれる
読む→読める→お読めになれる×
「答えることができる」も先に可能形にしているので、このままでは尊敬語にしにくい。
ちょっと気になるのは「できる」をナル敬語にした「おできになる」。「できる」はレル敬語にしにくいので無視する。
これは「する」の可能形ではなく、そこから派生した「うまい」「堪能」などの意味だろう。「勉強がおできになる」「英語がおできになる」……etc.
【「できる」「得意」「上手(じょうず)」「うまい」──ほめ言葉の迷宮 日本語】
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これはこれでアリだろう。ザアマス言葉のにおいがしてかなり気持ちが悪いので、自分では使えない。
ここから類推して「答えることがおできになる」も間違いではないのかもしれないが、あえて使う理由は見当たらない。
質問の本題に関して。
①お答えができる方はいらっしゃいますか。
↑の話にあてはめると、「お答えになれる方はいらっしゃいますか」。
これが敬語として自然かというと……いったいどんな場面で使うのか想像できない
たとえばセミナーで講師が参加者に訊く場合。
「お答えになれる方はいらっしゃいますか」よりも「おわかりの方はいらっしゃいますか」くらいのほうが自然に感じる。このあたりは、文脈がないと判断できない。
相手に「できるか否かを訊くのが失礼」という考え方もあるが、↑くらいなら大丈夫だろう。
②全問お答えができ(た)ら、賞品を進呈します。
↑の話にあてはめると、「全問お答えになれたら、賞品を進呈します」。
これも間違いではないだろうが、見慣れない。
「全問正解の方には賞品を進呈します」くらいだろう。
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