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20150121 「得意」と「上手(じょうず)」の使い分け〈2〉

 今朝?、tsūに下記を投稿した。
 リンクはできるだけ減らすほうがいいそうなので、↓に直張りする。

 下記から。
突然ですが問題です【日本語編49】Yahoo!知恵袋ver.──「得意」と「上手(じょうず)」
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2628.html


 詳しくは下記参照。
400)【「できる」「得意」「上手(じょうず)」「うまい」──ほめ言葉の迷宮 日本語】〈1〉
(略)
 以下は一部の抜粋(重言)。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

「得意」と「上手(じょうず)」の違いがずーっと気になっていた。
 ↑のリンク先あたりを見ても、「得意」は主観(だから自分のことにも使える)、「上手」は客観(だから自分のことには使えない)と言っているように思える。そういう説明でもいいのかもしれないが、どうにもスッキリしなかった。

 以下、世間の趨勢を敵に回しそうなことを書く。
 いろいろ考えているうちに、ふと気づいた。根本的に考え方が違うんじゃなかろうか。
 たとえば、下記の類語辞典。「得意」は「上手(じょうず)」の類語にはなっていない。
【巧み(たくみ)/上手(じょうず)/うまい】
(略)
 要は、「得意」って言葉がちょっと特殊なのではないか。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

●「ほめ言葉」は自分のことには使いにくい
「巧み/上手(じょうず)/うまい」は、いずれも何かが「よくできる」ことを表わす。通常、このテの言葉は自分のことには使いにくい。
 反対の意味を表わす「拙(つたな)い」「下手(へた)」などの「けなし言葉」は、自分のことにも使える。
 そもそも、「ほめ言葉」も「けなし言葉」も個人の感覚だから、「主観」か「客観」かと言えば「主観」じゃないかな(テストがいつも満点なら「客観」とか言わないように)……って素朴な疑問はパス。
「上手(じょうず)」が自分のことに使いにくいのは、「客観」だからではなく「ほめ言葉」だから。仮に「客観」だから自分のことに使えないなら、「拙(つたな)い」「下手(へた)」だって使えないはず。
(略)

●「得意」は自分のことに“も”使える
 ほめ言葉を自分に使うとおかしいけど、「得意」は例外。理由はよくわからない。おそらく、↑のリンク先に書いてあるような理由なんだろう。疑問はあるけど、メンドーだからそれでいいや。納得できない人は言葉の神様に訊いてください。
(略)

●「得意」の品詞はなんなのだろう
「得意」は形容動詞なのに、「得意に~」という形で使うことは滅多にない。例外的に使えそうなのは下記の2つの形。
  得意になる/得意にしている(得意にする)
 これって名詞として使ってないか? 「目標になる/目標にしている(目標にする)」と同じってこと。このあたりはあまり踏み込むのはやめておこう。「得意」と同じような使い方をする下記のような形容動詞にも同様のことが言えそう。
  苦手/不得意
 なんでなのかは知りません。キッパリ<( ̄- ̄)>
 ↑のリンク先
http://www.alc.co.jp/jpn/article/faq/04/28.html

 では下記のように説明している。どこまで正しいのか、当方にはわからない。でも「スペースアルク」なんで信用しておこうか。
==============引用開始
つまり、「得意」は何かを生み出す能力(の自覚)を表し、「上手」はその能力によって生み出されたものへの評価を表しているということです。両者の違いでは特に「評価」を表し得るか否かという点が重要です。この違いは次のような例を見ると明らかになります。

  ○この絵は上手に描けていますね。
  ×この絵は得意に描けていますね。

 絵は生産物であるため、生産物(あるいは生産行為)に対する評価として「上手」を用いることは可能ですが、主体の持つ技量を表す「得意」を「絵」に対して用いることは出来ません。
==============引用終了

「得意」は人の性質を表わし、「上手(じょうず)」は生産物への評価を表わすのね。じゃあ、下記の違いはどう説明するんだろう。
  彼は絵を描くのが得意だ。
  彼は絵を描くのが上手(じょうず)だ。

 アルクさん風の書き方をするなら、「得意」は人の性質だけを表わし、「上手(じょうず)」は人の性質と生産物への評価の両方を表わすのに使えるってことなんだろうか。これで一般の人はわかるんだろうか。当方はよくわからない。じゃあ、「得意なデッサン画を描いた」(当方の語感だと「得意の」だけど、その話はパス)って生産物じゃないのかな?
 単に、「得意」は基本的に「得意に」の形で使うことが滅多にないってことじゃないのかな。その理由を無理矢理説明しようとするから妙なことになっているような気がする。


 さてここからが〈2〉。(←オイ!)
 ↑にCommentをいただいた。
==============引用開始
(前略)
常連さんをお得意様と言いますが、それは…?? と疑問を投げかけて逃げます
==============引用終了」

 これは盲点だった。
 実におもしろい。(←ガリレオ風)
 まず、よくある「お〜様」は二重敬語かって話。
 これは下記だろう。
【突然ですが問題です【日本語編135】── 「お客様」「ご尊父様」は二重敬語?】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2457.html
==============引用開始
 どうやら二重敬語は動詞に限り、名詞に「お/ご」と「様」の両方がついた形などは、二重敬語とは呼ばないらしい。
 ある言葉に「お/ご」と「様」の両方がついた形が不自然に感じられるとしたら、それは慣例の問題であって、二重敬語の問題ではない。
 ↑の1)~4)のうち、2)お客様3)お父様はフツーに使われる。このほか、お殿様、お嬢様など、フツーに使われる例は多い。4)ご尊父様はきわめて敬度が高い言い回しなので使用例が限られる気がする(弔電など)が、別に問題のある言い方ではない。
==============引用終了

 ということで安心して「お得意様」の話をしたいのだが、これがサッパリわからない(泣)。(←ガリレオ風?)
「お得意様/お得意さん」「上得意」「得意客」などというが、「得意」だと本来の意味になってしまう。「お得意」はなんとかアリだろう。「得意様」はナシ。
 そりゃ辞書をひけば一応の結論は出る。下記の「4」だろう。
https://kotobank.jp/word/%E5%BE%97%E6%84%8F-582425#E3.83.87.E3.82.B8.E3.82.BF.E3.83.AB.E5.A4.A7.E8.BE.9E.E6.B3.89
==============引用開始
デジタル大辞泉の解説
とく‐い【得意】

[名・形動]
1 自分の思いどおりになって満足していること。「―の絶頂」⇔失意。
2 誇らしげなこと。また、そのさま。「―な顔」「―になる」
3 最も手なれていて自信があり、じょうずであること。また、そのさま。得手(えて)。「―な競技種目」「―中の―」
4 いつも商品を買ってもらったり取引したりする相手。顧客(こかく)。お得意。
5 親しい友。
[派生]とくいがる[動ラ五]とくいげ[形動]とくいさ[名]
「東山の辺にぞ―はある。いでさらば文をやらう」〈平家・五〉
==============引用終了

 ただ、スッキリしない部分が残る。
「1」〜「3」は近い意味だとわかる。
「4」は相当離れる。
「5」なんて知らね。
 そりゃクレーマーの類いが「苦手な客」になるのはわかる。でも「得意客」って……。
 結論を書くと、これは「語源」の話に近づく。愛用している2種の語源辞典には手がかりはない。こういう場合、「語源」のことは書かないほうがいい。
 勝負事で相性のいい相手のことを「お得意さん」「お客さん」などと言うのは、「1」〜「3」とも考えられるし、「4」の派生とも考えられる。
 なんでそのことが辞書にないのかは知りません。
 なんでこんなことになっているんだろう。
 現象には必ず理由が……(←しつこい!)

 ちなみに専門家の言葉を借りると下記のようになる。
『敬語再入門』(菊地康人)のP.108〜のテーマは〈美化語になる語・ならない語〉。
==============引用開始
②「お/ご」の付かない形も語としては成り立つが、「お/ご」の付いた形はこれとは多少とも違った意味で(意味が転化したり、特定の狭い意味・ニュアンスをもって)使われるもの「おかわり・お三時・おしゃれ・お目玉・お安い(—ご用)・ご機嫌だ」など。
==============引用終了

 ふーむ。そういうことか。
 フフ「片たり」になってる。


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