【期待感という言葉は必要ないのでは?】Yahoo!知恵袋

 下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2828.html

日本語アレコレの索引(日々増殖中)【14】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1935528999&owner_id=5019671

mixi日記2015年03月日から

 テーマサイトは下記。
【期待感という言葉は必要ないのでは?】
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13143491408
==============引用開始
期待感。
期待感という言葉は必要ないのでは?(期待で事足りるのでは?)
という質問に対して画期的な回答をいただきました。
「期待」にはドキドキやワクワクは含まれない。
「期待感」にはドキドキやワクワクが含まれる。
という回答です。

みなさんのご意見をお聞かせください。
==============引用終了

 なんという微妙な質問。
 スッキリした回答が得られないためか、質問者はいろいろなジャンルで同じ質問をしている。
 結論を先に書くと、「期待感」は基本的に「期待」と同義。「期待」にはできなくて「期待感」でなければならない、というケースは見当たらない。
 個人的には「期待をもつ」にはやや異和感がある(「期待する」あたりが素直)が、△や×にする気はない。
〈「期待」にはドキドキやワクワクは含まれない〉というのはどこから出てきたのだろう。趣旨が理解できない。
 ただ、だからと言って「期待感」という言葉が不要ということはないと思う。辞書にもあるし、使う人はいると思う。
 あえて言うなら、○○感を並列する場合は、「期待感」のほうが自然に感じる。
 よく似た言葉の「希望」は「希望感」とは言わない。
 その反対語と思われる「絶望」は「絶望感」と言う。
 なぜそうなっているのかは言葉の神様に訊いてください(笑)。
 
 まず接尾語の「感」の働きから。
https://kotobank.jp/word/%E6%84%9F-469003#E5.A4.A7.E8.BE.9E.E6.9E.97.20.E7.AC.AC.E4.B8.89.E7.89.88
==============引用開始
大辞林 第三版の解説
かん【感】

③接尾語的に用いて,…の感じの意を表す。 「解放-」「幸福-」
==============引用終了

「期待感」は「期待する感じ」「期待する雰囲気」くらいだろう。
 考えなければならなことがいくつかある。


●「○○感」の○○の品詞
 そんなもの名詞に決まっている。(←オイ!)
 問題は、名詞以外にどんな働きがあるか。

・名詞&形容動詞
「不安感」の「不安」は形容動詞でもある。「不安感」は「不安な感じ」と考えるのが素直だろう。
 同様のものに「安心な感じ」「幸福な感じ」「満足な感じ」などがある。これはきわめて素直。
「劣等感」「優越感」はややむずかしい概念なので、単純には言いかえられない気がする。

・名詞&動詞
「解放感」は「解放された感じ」。
「開放感」は「開放されている感じ」。
「絶望感」は「絶望する感じ」。
 後ろの2つは「開放的な感じ」「絶望的な感じ」のほうが素直だろう。
「疲労感」は「疲労した感じ」。
「安定感」は「安定した感じ」より「安定している感じ」だろうか。
「存在感」はむずかしい。「たしかに存在している感じ」くらいかな。
「敗北感」は……「敗北した感じ」かな。

・名詞だけ
「一体感」は「一体の感じ」。
「飢餓感」は「飢餓状態にある感じ」。
「既視感」は「すでに見た(経験した)感じ」。「既視の感じ」にできるか否か。
「残●感」は「●が残る感じ」。(←オイ!)
「危機感」はむずかしい。おそらくイチバン近いのは「危機意識」。
「責任感」もむずかしい。「責任意識」に近い気はする。
「違和感」もむずかしい。「違和のある感じ」かな?

「期待感」は名詞&動詞。「期待する感じ」。
「希望感」がナシの理由は不明。
 o( ̄ー ̄;)ゞううむ
 パターンが多すぎる。この方向性は的外れだったか。


●「○○感」をどうするか
【違和感を感じる 違和感を覚える 違和感が生じる 違和感を持つ 違和感がある】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2748.html
「〜を覚える」
「〜をもつ」
「〜がある」
「〜が生まれる」あたりだろうか。
「絶望感をもつ」あたりはちょっとイヤだけど、△や×ではないだろう。

 いずれも「期待」だとやや異和感がある。なかでもイヤなのは「期待を覚える」で、ほとんど×だろう。
 これが「希望」になると、後ろの3つはアリ。「希望を覚える」は微妙。
「希望を感じる」ならフツーの表現なのに「期待を感じる」にやや異和感があるのは、「期待する」のほうが自然だからだろうか。一方「希望を感じる」と「希望する」では意味合いがかなり違う。


●「少納言」コーパスで調べてみる
http://www.kotonoha.gr.jp/shonagon/search_form
「期待感」は168件ヒットした。
 ほとんどのものが、「期待」にできる。ただ、他の○○感と併用されていると、「感」を削除するとバランスが悪くなる。
==============引用開始
「(前略)長距離飛行をこなすベランカ・ペースメーカーで、いずれ太平洋横断もこなせるという期待感、信頼感があり、冒険飛行ではなく開拓飛行に移っていたことも大ニュース性を失わせた(後略)」
「緊張感と期待感が混じりあった顔」
==============引用終了

 ↑の場合は両方とも「感」をとって、「期待、信頼があり」「緊張と期待が混じりあった顔」にできる気がする(どちらも原文がヒドいので、よくわからない)。
 だが、「感」がとりにくい場合もありそう。
「ともに十分な期待感、安定感があった」
「危機感と期待感がないまぜの表情」
 ちょっと強引かな。


【20150326追記】
 ネット検索してもなかなかヒットしなかった。
 別件で探しものをしていて下記を見つけた。

【流行語対照(12)~ 「〈感情系名詞〉+感」】
http://railway.cocolog-nifty.com/hyogen/2012/08/12-9e17.html
==============引用開始
 名詞自体に既に感情の意味を宿しているのに、それにわざわざ 感 という接尾語を付ける、というある種の二重表現が、しばしば「おかしな日本語」として槍玉に上がる。
 代表格は、期待感 と 不安感 の二つであろう。 
 期待 とか 不安 とか言うだけで、感情をあらわしているのだから、感 をつけることは、屋上屋を架すようなものだ、というわけである。
 それはそのとおりだし、わたしもあまり使う気にならないが、ではなぜその二語に限って 感 が下接するのだろう。他の感情系名詞には、あまりみられない現象である。
 例えば、不安 の類義語である 心配 には、感 がついて 心配感 とはならない。期待 とは逆に悪いことが起きることを予測した感情である 恐怖 は、恐怖感 と言わなくはないが、期待感 ほど一般的ではないだろう。
 威圧 も一種の感情ではあるが、威圧感 となると、むしろ 威圧 を受ける側の感情を指すことになるから、感 のあるなしで意味が異なり、威圧感 という語の存在意義は明確にあることになる。
 だいたい 感 が下接するのは、充実 とか 切迫 とか 達成 とか、感情をあらわすのではない名詞であろう。感 を付けることで、充実感・切迫感・達成感 などと感情系名詞に変わる。
 そうしてみると、期待 や 不安 は、それ自体感情系の意味が薄れてきているのでないか、と仮説することができる。感 を付けてやらないと、確かな感情系名詞として機能しない背景があるのではないか。
 期待 は、それ自体が教育心理学などの術語だし、確率論における 期待値 というような術語もある。不安 なら 不安材料 とか 社会不安 などという複合語が用いられる。いずれも、個人の感情を超えた無機的な意味での用法が少なくない。心配 にはそのような用法はなく、個人の感情を指すことがほとんどだろう。 
 だから、期待 や 不安 を個人の感情の意味で用いようとするとき、感 を付けないと、その生々しさが伝わりにくいのではないだろうか。
 とまあ、ここでは仮説だけ放り出しておくことにする。感情系名詞を洗い出しての検討、例文を数多く作っての実証、また統計的処理などは、あちこちの卒論に譲ってよいだろう。   
==============引用終了


 そうか。「不安感」も同類か。同類のものは何か、という視点がなかったorz。
〈期待 とか 不安 とか言うだけで、感情をあらわしているのだから、感 をつけることは、屋上屋を架すようなものだ、というわけである〉
 そういうことなんだんだろう。

「期待」と「期待感」はほぼ同義。
「不安」と「不安感」はほぼ同義。

「満足」と「満足感」とは別の言葉。
「希望感」は×。理由は不明。
「絶望」と「絶望感」も近い気がする。

 判定法としては「○○があった」でいいだろうか。
「絶望」があった……なら、かろうじてアリのような(文学趣味かな)。

 イメージとして、大勢の「期待」は「期待感」のほうがふさわしい気がする。
「優勝への期待感がファンの間に広がった」
 これは「期待」でもOKと言えばOK。
 ↑のサイトには〈期待 や 不安 を個人の感情の意味で用いようとするとき、感 を付けないと、その生々しさが伝わりにくいのでは〉とある。
 o( ̄ー ̄;)ゞううむ 。
 お手上げかな。

 過去の質問では下記が興味深い。
【[期待"感"] [不安"感"]】
http://okwave.jp/qa/q6909078.html
 質問者は「期待と期待感の違いについて」に関して納得しているが、当方はこの回答では……。



稼げるSNSとして話題の
tsūへの登録を希望のかたは下記へ。

http://ameblo.jp/kuroracco/entry-11961303726.html
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

tobi

Author:tobi
フリーランスの編集者兼ライターです。

カレンダー
04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
フリーエリア
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード