「お気遣いありがとう」と「ご配慮ありがとう」
下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2828.html
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【14】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1935528999&owner_id=5019671
mixi日記2015年03月22日から
テーマサイトは下記。
【「お気遣いありがとう」と「ご配慮ありがとう」の違い】
https://oshiete.goo.ne.jp/qa/8944592.html
==============引用開始
日本語を勉強中の中国人です。「お気遣いありがとうございます」と「ご配慮ありがとうございます」の違いは何でしょうかか。どのように使い分けておられますか。
また、質問文に不自然な表現がありましたら、それも教えていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
==============引用終了
o( ̄ー ̄;)ゞううむ
なんという微妙なことを……。
ネット検索してみたが、よくわからない。こういう微妙な話は、回答者の主観しだいなので、たいてい収拾がつかなくなる。
こういうときに主観だけで妙な理屈をでっち上げて断言する人がいる。極力関わりたくない。
別の言葉なんだから、厳密に考えれば違うのかもしれない。
でも、当方はそんな微妙な違いを突き詰める気はない。とくに日本語学習者や日本語初心者に説明するときには。
なんの根拠もない主観(たいていの場合デタラメ)でも、なんとなく説得力があると質問する人は信用してしまう例を多数見てきた。そりゃそうだろう。訊くほうはなんらかの違いがあると思って訊いているんだから。「同じようなもの」よりも何か違いがあるほうが納得しやすい。
でもそれが一般に通用すると思ったら大きな間違い。だって根拠のないの主観なんだもん。別にそれはそれで構わないと思う。恥をかくのは当方ではないし。
No.8までの回答を踏まえてまとめてみる。
意味としてはほとんど同じ。
どうしても違いを知りたいなら、ニュアンスの微妙な違いや、一方しか使えない例を考えるしかないだろう。
●「(お)気遣い」は和語(やまと言葉)〝的〟で、「(ご)配慮」は漢語〝的〟
一般論として、和語のほうが、やわらかいイメージがある。
「やわらかい」を「やさしい」「話し言葉的」etc.……と言うこともできる。場合によっては「女性的」になることも。
これには例外もある。「すべて」(和語)と「全部」(漢語?)を比べると、「全部」のほうが「やわらかい」「やさしい」「話し言葉的」。まあこれは例外と考えるしかない。
「(お)気遣い」と「(ご)配慮」の場合は、一般論のとおりだろう。
●No.3とNo.4に関して──「お気遣い」のほうが用途が広い?
そういうことだろう。これを見る限り、「お気遣いありがとうございます」のほうが用途が広い。ということは、微妙なときは「お気遣い」を使うのが無難だろう。
「ご配慮ありがとうございます」に「余計なことをするな」という気持を込める場合がどういう場合なのかは不明。
●No.7に関して──「お気遣い」が使えない例
>「ご配慮下さい」「ご配慮を願います」など、相手に配慮や気遣いを求める場合にも使えます。
>逆に「お気遣い願います」とは言いません。
これは発見かも。
用途が広い「お気遣いありがとうございます」の数少ない制約と考えられる。
●逆に「お気遣い」しか使えない例
まだ誰も書いていない気がする。
何かを辞退する場合に使う「お気遣いなく」。
「○○いたしましょうか」などに対し「お気遣いなく」と使う。「それには及びません」「そこまでしないでください」といったニュアンス。「お構いなく」という言い方もある。
これは「ご配慮」は使えない。
●No.5に関して──敬度の高低
本題から外れるが、敬度の話。下にいくほど敬度が上がると考えてよいだろう。どれがふさわしいのかは、状況によるので一概には言えない。
こういう場合「いただき」ではなく「ください(り)」を使うべきという説もあるが、これはどちらでも構わない(はず)。
【「教えてくださり」? 「教えていただき」?】
http://www.nhk.or.jp/bunken/summary/kotoba/term/146.html
お気遣いありがとうございます
↓
お気遣いいただき(、)ありがとうございます
↓
お気遣いいただきまして(、)ありがとうございます
↓
お気遣いいただきまして(、)誠にありがとうございます
●質問文に関して。
「どのように使い分けておられますか。」
「おられます」は「間違い」ではないけどやめておいたほうがいいことは以前書いた。
質問者があえて使っているのなら、「間違い」ではないからそれでも構わないと思う。
ただ、目上に対してはやめたほうがいいし、質問文でも使わないほうが無難だろう。
微妙な話だけど、確認するのはむずかしくない。
言葉に詳しい年配のかたに「いらっしゃいます」と「おられます」のどちらが自然か訊けばわかる。
「いらっしゃいます」を不自然と考える人はいないはず。
「おられます」を不自然と考える人はけっこう多い。
当方が教科書がわりにしている『敬語再入門』には、P.158~159に〈「おられる」──適否の断じにくい敬語②〉という項目があり、下記のように明記されている。「いらっしゃいます」が無難。
【おる おられる おられた おられます【まとめ】〈1〉~〈4〉】
http://ameblo.jp/kuroracco/entry-11858490015.html
==============引用開始
以上のように「おられる」はすでに誤りともいえないほどではありますが、本来は誤りなのだとか、使わない人は使わないのだということも、知っておいてよいでしょう。
==============引用終
NHKは〈「おる」に敬語の「れる」が付いたもので、現在では必ずしも不適切ではない、と言われています〉としている。消極的な肯定、というところだろう。「いらっしゃいます」なら何も問題がない。
稼げるSNSとして話題の
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http://ameblo.jp/kuroracco/entry-11961303726.html
日本語アレコレの索引(日々増殖中)
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mixi日記2015年03月22日から
テーマサイトは下記。
【「お気遣いありがとう」と「ご配慮ありがとう」の違い】
https://oshiete.goo.ne.jp/qa/8944592.html
==============引用開始
日本語を勉強中の中国人です。「お気遣いありがとうございます」と「ご配慮ありがとうございます」の違いは何でしょうかか。どのように使い分けておられますか。
また、質問文に不自然な表現がありましたら、それも教えていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
==============引用終了
o( ̄ー ̄;)ゞううむ
なんという微妙なことを……。
ネット検索してみたが、よくわからない。こういう微妙な話は、回答者の主観しだいなので、たいてい収拾がつかなくなる。
こういうときに主観だけで妙な理屈をでっち上げて断言する人がいる。極力関わりたくない。
別の言葉なんだから、厳密に考えれば違うのかもしれない。
でも、当方はそんな微妙な違いを突き詰める気はない。とくに日本語学習者や日本語初心者に説明するときには。
なんの根拠もない主観(たいていの場合デタラメ)でも、なんとなく説得力があると質問する人は信用してしまう例を多数見てきた。そりゃそうだろう。訊くほうはなんらかの違いがあると思って訊いているんだから。「同じようなもの」よりも何か違いがあるほうが納得しやすい。
でもそれが一般に通用すると思ったら大きな間違い。だって根拠のないの主観なんだもん。別にそれはそれで構わないと思う。恥をかくのは当方ではないし。
No.8までの回答を踏まえてまとめてみる。
意味としてはほとんど同じ。
どうしても違いを知りたいなら、ニュアンスの微妙な違いや、一方しか使えない例を考えるしかないだろう。
●「(お)気遣い」は和語(やまと言葉)〝的〟で、「(ご)配慮」は漢語〝的〟
一般論として、和語のほうが、やわらかいイメージがある。
「やわらかい」を「やさしい」「話し言葉的」etc.……と言うこともできる。場合によっては「女性的」になることも。
これには例外もある。「すべて」(和語)と「全部」(漢語?)を比べると、「全部」のほうが「やわらかい」「やさしい」「話し言葉的」。まあこれは例外と考えるしかない。
「(お)気遣い」と「(ご)配慮」の場合は、一般論のとおりだろう。
●No.3とNo.4に関して──「お気遣い」のほうが用途が広い?
そういうことだろう。これを見る限り、「お気遣いありがとうございます」のほうが用途が広い。ということは、微妙なときは「お気遣い」を使うのが無難だろう。
「ご配慮ありがとうございます」に「余計なことをするな」という気持を込める場合がどういう場合なのかは不明。
●No.7に関して──「お気遣い」が使えない例
>「ご配慮下さい」「ご配慮を願います」など、相手に配慮や気遣いを求める場合にも使えます。
>逆に「お気遣い願います」とは言いません。
これは発見かも。
用途が広い「お気遣いありがとうございます」の数少ない制約と考えられる。
●逆に「お気遣い」しか使えない例
まだ誰も書いていない気がする。
何かを辞退する場合に使う「お気遣いなく」。
「○○いたしましょうか」などに対し「お気遣いなく」と使う。「それには及びません」「そこまでしないでください」といったニュアンス。「お構いなく」という言い方もある。
これは「ご配慮」は使えない。
●No.5に関して──敬度の高低
本題から外れるが、敬度の話。下にいくほど敬度が上がると考えてよいだろう。どれがふさわしいのかは、状況によるので一概には言えない。
こういう場合「いただき」ではなく「ください(り)」を使うべきという説もあるが、これはどちらでも構わない(はず)。
【「教えてくださり」? 「教えていただき」?】
http://www.nhk.or.jp/bunken/summary/kotoba/term/146.html
お気遣いありがとうございます
↓
お気遣いいただき(、)ありがとうございます
↓
お気遣いいただきまして(、)ありがとうございます
↓
お気遣いいただきまして(、)誠にありがとうございます
●質問文に関して。
「どのように使い分けておられますか。」
「おられます」は「間違い」ではないけどやめておいたほうがいいことは以前書いた。
質問者があえて使っているのなら、「間違い」ではないからそれでも構わないと思う。
ただ、目上に対してはやめたほうがいいし、質問文でも使わないほうが無難だろう。
微妙な話だけど、確認するのはむずかしくない。
言葉に詳しい年配のかたに「いらっしゃいます」と「おられます」のどちらが自然か訊けばわかる。
「いらっしゃいます」を不自然と考える人はいないはず。
「おられます」を不自然と考える人はけっこう多い。
当方が教科書がわりにしている『敬語再入門』には、P.158~159に〈「おられる」──適否の断じにくい敬語②〉という項目があり、下記のように明記されている。「いらっしゃいます」が無難。
【おる おられる おられた おられます【まとめ】〈1〉~〈4〉】
http://ameblo.jp/kuroracco/entry-11858490015.html
==============引用開始
以上のように「おられる」はすでに誤りともいえないほどではありますが、本来は誤りなのだとか、使わない人は使わないのだということも、知っておいてよいでしょう。
==============引用終
NHKは〈「おる」に敬語の「れる」が付いたもので、現在では必ずしも不適切ではない、と言われています〉としている。消極的な肯定、というところだろう。「いらっしゃいます」なら何も問題がない。
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