「魅せられる」の活用────「れる」「られる」
ちょっと事情があって、下記のコメントを回収しておく。
【「魅せられる」はどういう活用ですか?】
https://oshiete.goo.ne.jp/qa/8976544.html
質問の内容。
==============引用開始
「魅せられる」は「魅する」の活用形ですが、でも、どの活用かわかりません。「受身」ですか、「使役受身」で自発を表すのですか。教えてください。お願いします。
==============引用終了
No.11
回答者:1311tobi 回答日時:2015/05/09 23:37
サ変の話はややこしいのであまり踏み込みたくないのですが……。
下一段ですかね。そういう解釈も可能だとは思います。
当方は下記と考えるのが素直だと思います。
https://kotobank.jp/word/%E9%AD%85%E3%81%99%E3%82%8B-638161#E5.A4.A7.E8.BE.9E.E6.9E.97.20.E7.AC.AC.E4.B8.89.E7.89.88
==============引用開始
デジタル大辞泉の解説
み・する【魅する】
[動サ変][文]み・す[サ変]不思議な力で人の心をひきつける。「歌声に―・せられる」
==============引用終了
==============引用開始
大辞林 第三版の解説
みする【魅する】
( 動サ変 ) [文] サ変 み・す
(不思議な力で)人をひきつける。魅惑する。 「色香(いろか)に-・せられる」 「人を-・する」
==============引用終了
「れる・られる」にはいろいろな意味がありますが、「魅せられる」は受身として使われることが圧倒的に多い気がします。
↑の2つの辞書の例文の「魅せられる」も受身でしょう。
受身以外の使い方は……。
「どれだけ多くの人を魅せられるか」(可能)くらいはかろうじてアリかもしれません。
「サ変動詞【魅せる】の未然+られる」ですから、先行コメントだとNo.2と同じということになりますか。
「魅する」を使役や使役受身にできるか否かはわかりません。
語感が働きやすい「愛する」あたりと比較して考えればわかるかも……。
No.6の考え方ももっともだと思います。
当方はサ変のことがよくわからず、SNSのmixiでトピを立てて教えてもらったことがあります。
【助動詞「れる/られる」の接続について】
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=74742747&comment_count=12&comm_id=398881
[2]に、『日本文法大辞典』からの引用があります。
================引用開始
[2]
2013年09月01日 11:11
補足。
上記の「日本文法大辞典」より、現代語の「れる」「られる」、古語の「る」「らる」の「接続」の欄について、以下のようにありました。
引用(読みやすく整理して並べていますので、正確には原典をあたって下さい)
---------
・現代語
「れる」:五段動詞の未然形、サ変動詞の未然形「さ」につく。
「られる」:上一段・下一段・カ変の動詞の未然形、サ変の動詞の未然形「せ」につく。
・古語
「る」:動詞四段・ナ変・ラ変の未然形につく。受身の意味の「る」はラ変動詞にはつかない。
「らる」:動詞カ変・サ変・上一段・下一段・上二段・下二段活用の未然形につく。
----------
引用終わり
これによると、
サ変についていえば、古語においては「らる」に統一されていたのが、
現代語において、サ変の未然形「さ」には「れる」、サ変の未然形「せ」には「られる」はつくと、整理できるでしょう。
================引用終了
おそらく、「魅する」の場合は未然形が「せ」で「られる」がつくということでしょう。なぜ「せ」になるのかは訊かないでください(泣)。
No.13
回答者:1311tobi 回答日時:2015/05/10 21:37
OKATさんへ
いつも適確なコメントに勉強させてもらっています(これは「いたす」にはしにくい)。
今回はちょっと気になったので、不明点だらけながら口を挟みました。失礼しました。
サ変動詞について踏み込むと、いろいろ訳のわからない話が出てきます(泣)。
下記あたりは重要なのでしょうが、当方にはこれでも難解です。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1040398375
先にあげたmixiのやり取りは、サ変動詞にかかわるいろいろな示唆を含んでいると思います。
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=74742747&comment_c
当方がなんとなく理解しているのはコメント[4]に書いた下記くらいです。
==============引用開始
1)する 可能形は「できる」
※「勉強する」などの熟語動詞(仮称)なども同様
2)愛する 本来の可能形は「愛せられる」(たぶん)。
※五段活用との混同(五段活用への移行?)が進み、「愛される」→「愛せる」になりつつある。
3)論じる 本来の可能形は「論ぜられる」(たぶん)。
※上一段活用との混同(上一段活用への移行?)が進み、「論じられる」になりつつある。
4)発する 本来の可能形は「発せられる」(たぶん)。
※「~ッする」「~ンする」は五段活用化はしにくいとされるが、「反する」あたりは微妙かも。
==============引用終了
1)も本来は「勉強せられる」なのかもしれませんが、よくわかりません。こうなると、「る・らる」→「れる・られる」の変化とどう関係があるのか。なんとなくですが、「勉強せらる」のほうがいいような(ほぼ古語?)。
現段階でサ変動詞と言えそうなのは、1)を除くと、4)「発する」くらいしか思いつらなくて……。コメント[11]に書いたとおりです。
==============引用開始
開戦の号令が発せられた(受身)
勅命が発せられた(受身)
言葉を発せられないほど疲弊していた(可能)
==============引用終了
いずれも古くさいので、自分では使いません。でも、使う人は使うのでしょう。
その意味で「魅せられる」は非常に貴重かも。
どんどん話がズレてしまうのでこのへんで……。
【「魅せられる」はどういう活用ですか?】
https://oshiete.goo.ne.jp/qa/8976544.html
質問の内容。
==============引用開始
「魅せられる」は「魅する」の活用形ですが、でも、どの活用かわかりません。「受身」ですか、「使役受身」で自発を表すのですか。教えてください。お願いします。
==============引用終了
No.11
回答者:1311tobi 回答日時:2015/05/09 23:37
サ変の話はややこしいのであまり踏み込みたくないのですが……。
下一段ですかね。そういう解釈も可能だとは思います。
当方は下記と考えるのが素直だと思います。
https://kotobank.jp/word/%E9%AD%85%E3%81%99%E3%82%8B-638161#E5.A4.A7.E8.BE.9E.E6.9E.97.20.E7.AC.AC.E4.B8.89.E7.89.88
==============引用開始
デジタル大辞泉の解説
み・する【魅する】
[動サ変][文]み・す[サ変]不思議な力で人の心をひきつける。「歌声に―・せられる」
==============引用終了
==============引用開始
大辞林 第三版の解説
みする【魅する】
( 動サ変 ) [文] サ変 み・す
(不思議な力で)人をひきつける。魅惑する。 「色香(いろか)に-・せられる」 「人を-・する」
==============引用終了
「れる・られる」にはいろいろな意味がありますが、「魅せられる」は受身として使われることが圧倒的に多い気がします。
↑の2つの辞書の例文の「魅せられる」も受身でしょう。
受身以外の使い方は……。
「どれだけ多くの人を魅せられるか」(可能)くらいはかろうじてアリかもしれません。
「サ変動詞【魅せる】の未然+られる」ですから、先行コメントだとNo.2と同じということになりますか。
「魅する」を使役や使役受身にできるか否かはわかりません。
語感が働きやすい「愛する」あたりと比較して考えればわかるかも……。
No.6の考え方ももっともだと思います。
当方はサ変のことがよくわからず、SNSのmixiでトピを立てて教えてもらったことがあります。
【助動詞「れる/られる」の接続について】
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=74742747&comment_count=12&comm_id=398881
[2]に、『日本文法大辞典』からの引用があります。
================引用開始
[2]
2013年09月01日 11:11
補足。
上記の「日本文法大辞典」より、現代語の「れる」「られる」、古語の「る」「らる」の「接続」の欄について、以下のようにありました。
引用(読みやすく整理して並べていますので、正確には原典をあたって下さい)
---------
・現代語
「れる」:五段動詞の未然形、サ変動詞の未然形「さ」につく。
「られる」:上一段・下一段・カ変の動詞の未然形、サ変の動詞の未然形「せ」につく。
・古語
「る」:動詞四段・ナ変・ラ変の未然形につく。受身の意味の「る」はラ変動詞にはつかない。
「らる」:動詞カ変・サ変・上一段・下一段・上二段・下二段活用の未然形につく。
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引用終わり
これによると、
サ変についていえば、古語においては「らる」に統一されていたのが、
現代語において、サ変の未然形「さ」には「れる」、サ変の未然形「せ」には「られる」はつくと、整理できるでしょう。
================引用終了
おそらく、「魅する」の場合は未然形が「せ」で「られる」がつくということでしょう。なぜ「せ」になるのかは訊かないでください(泣)。
No.13
回答者:1311tobi 回答日時:2015/05/10 21:37
OKATさんへ
いつも適確なコメントに勉強させてもらっています(これは「いたす」にはしにくい)。
今回はちょっと気になったので、不明点だらけながら口を挟みました。失礼しました。
サ変動詞について踏み込むと、いろいろ訳のわからない話が出てきます(泣)。
下記あたりは重要なのでしょうが、当方にはこれでも難解です。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1040398375
先にあげたmixiのやり取りは、サ変動詞にかかわるいろいろな示唆を含んでいると思います。
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=74742747&comment_c
当方がなんとなく理解しているのはコメント[4]に書いた下記くらいです。
==============引用開始
1)する 可能形は「できる」
※「勉強する」などの熟語動詞(仮称)なども同様
2)愛する 本来の可能形は「愛せられる」(たぶん)。
※五段活用との混同(五段活用への移行?)が進み、「愛される」→「愛せる」になりつつある。
3)論じる 本来の可能形は「論ぜられる」(たぶん)。
※上一段活用との混同(上一段活用への移行?)が進み、「論じられる」になりつつある。
4)発する 本来の可能形は「発せられる」(たぶん)。
※「~ッする」「~ンする」は五段活用化はしにくいとされるが、「反する」あたりは微妙かも。
==============引用終了
1)も本来は「勉強せられる」なのかもしれませんが、よくわかりません。こうなると、「る・らる」→「れる・られる」の変化とどう関係があるのか。なんとなくですが、「勉強せらる」のほうがいいような(ほぼ古語?)。
現段階でサ変動詞と言えそうなのは、1)を除くと、4)「発する」くらいしか思いつらなくて……。コメント[11]に書いたとおりです。
==============引用開始
開戦の号令が発せられた(受身)
勅命が発せられた(受身)
言葉を発せられないほど疲弊していた(可能)
==============引用終了
いずれも古くさいので、自分では使いません。でも、使う人は使うのでしょう。
その意味で「魅せられる」は非常に貴重かも。
どんどん話がズレてしまうのでこのへんで……。
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