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2008年2月の朝日新聞から

2-1
1日
 恐妻家ぶりを嘆く同僚たちを尻目に、亭主風を吹かす壇上吾朗。(朝刊36面)
 テレビの新番組の紹介欄。書き手は柏木友紀記者。相当気持ちの悪い文章で、全文を引用したいほど。たぶん、気持ち悪さの原因のひとつは紋切り型に満ちあふれていること。引用部に出てくる「亭主風を吹かす」あたりは紋切り型で死語? ひとつひとつ検証するとおもしろいかもしれないが、そういう性格が悪いことをしてはいけない。で、何が気になったかというと、「恐妻家ぶりを嘆く」って表現。「自分の妻がいかに恐ろしいかを嘆く」くらいの意味で使っているのではないかと思われる。よーく考えるとヘン。特定の人物の「恐妻家ぶりを嘆」いて、他者が「しょうがないねぇ」とか言ってるのなら、まだマシかな。文中に出てきた「今日日」って表記もかなり気になった。たぶん、辞書や言葉の解説本以外で目にするのは初めて。「きょうび」なんて限りなく話し言葉だろう。文章中に使おうとしても、この表記を見たら、フツーの神経の人ならためらうと思うんだけど。

2-2
2日
(前略)など角界に課題は山積みだ(朝刊19面)
 むかーし、大先輩の校正者に、こういうのは誤用と教わった。八百屋でリンゴが山のように盛ってあるのは「山積み」でいい。でも「問題」や「課題」は「山積(さんせき)する」のが正しいそうだ。当時でさえ「最近はこんな使い分けもできなくなっている」感じになっていたが、その後何かの本で同様の趣旨のことを読んだ。最近はどうなんでしょ。

2-3
9日
 言葉の問題ではなく、単なる話題。「もっと知りたい!」(朝刊33面)のテーマは駅弁。停車駅が減って業者は半減しているのに、駅弁人気はむしろ高まっているとか。火付け役はデパートの催事。一例として京王百貨店新宿店の「駅弁の甲子園」の数字が紹介されている。売上トップは北海道・森駅の「いかめし」。これで38連勝だって。1966年に始まったこの催事の過去43回のうち40回も1位を占めている。今年の売上個数は集計中だが、昨年は5万8000個以上が売れ、2位の「牛肉どまん中」(山形・)に2万5000個の差をつけた。一昨年も2位の「たらば寿し」(北海道・釧路駅)より4万個ほど多かった。「以上」や「ほど」がついているのは概数だとわかるが、2万5000個だけはピッタリだったらしい(だから揚げ足取りはやめなさい)。
 1000円以上の弁当が多いなか、「いかめし」は470円。5万8000個×470円=2726万円か。今年同様会期が13日間とすると、1日平均約4500個売れて約200万円か。すげえ数字だな。駅弁の種類は約200種類。以前、このテの催事が2ケタの億単位の商いになる、と聞いて耳を疑った記憶があるけど、間違いありませんね。

2-4
19日
(前略)「今の守備じゃあ、試合に出してもらえるレベルじゃないのはわかっています」
 この発言に、しかし、僕は中田の才能を感じる。(朝刊19面)
 日本ハムの高卒ルーキー・中田選手の動向を伝えるルポ。書き手は西村欣也編集委員。なんでこんな書き方するんだろうね。いいオヤジが、一人称が極端に少ない新聞記事の中で「僕」なんて使うな、気持ち悪い。ってのはインネンだな。
 もう少し平静にインネンをつけよう。「しかし、」をこんなヘンなとこに入れる理由がわからない。フツーに「しかし、この発言に、僕は中田の才能を感じる。」の語順でいいじゃない。ただし、その場合は2つの読点のどちらかをとるべきだろう。それよりも大きな問題は、この「しかし、」の働きは何ってこと。よく読むとこの前後の文は逆接にはなっていない。書きかえるとしたら「むしろ」くらい。なくてもいい。つまり、これは使ってはいけない「曖昧のシカシ」ってことなんだろう。こんなバカな実例は初めて見た。
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