いい加減やめてもらえないかな

【オリコン年間“本”ランキング】今年の書籍業界は“血液型説明書”が席巻
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=695956&media_id=54
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 オリコンは15日(月)、『第1回オリコン08年年間“本”ランキング』を発表した。今年“最も売れた”本の主要3部門の1位は、BOOK(総合)部門『ハリー・ポッターと死の秘宝』(作:J.K.ローリング/訳:松岡佑子/静山社)の162万4630部、文庫部門『容疑者Xの献身』(東野圭吾・著/文藝春秋)の149万3070部、コミック部門『ONE PIECE(50)』(尾田栄一郎・著/集英社)の167万8208部となった。注目はBOOK部門の『血液型自分の説明書』シリーズ(Jamais Jamais著/文芸社)で、4作すべてをTOP10内に送り込み、合計413万3916部で作家別売上げランキング1位となった。

【特集】『第1回オリコン08年年間“本”ランキング』

 出版社発表ベースの出荷部数ではなく、日本で初めて全国での推定“実売”部数に基づく書籍ランキングとなる『オリコン“本”ランキング』。第1回目の発表となる今年は、BOOK部門で2位の『B型自分の説明書』を筆頭に“血液本”が爆発的ヒットを記録。血液型ではB型に続き、A型(4位)、O型(5位)、AB型(7位)がTOP10にランクインした。

 文庫部門は1位の『容疑者~』をはじめ、3位と4位に『チーム・バチスタの栄光』(海堂尊・著/宝島社)の上巻と下巻がそれぞれランクインしヒット映画の原作本が目立つ結果に。またNHK大河ドラマの好調を受け『新装版 天璋院篤姫』(宮尾登美子・著/講談社)の上巻と下巻がそれぞれ10位と11位に入った。

 コミック部門は、『週刊少年ジャンプ』勢がTOP20に12作を送り込み圧倒的な人気を証明し、さらに出版社別でも集英社が16作を占める結果となった。作家別では『ONE PIECE』の尾田栄一郎が合計595万6540部で1位。そんななか、TOP20内にはランクインしなかったもののテレビドラマのヒットを受け『ROOKIES』の森田まさのりが276万5163部で10位にランクインしている。

※集計期間 2008/1/7付~2008/11/24付[07年12月24日(月)~08年11月16日(日)]
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 ずいぶん前に心理学の本を書いたことがある。記録を調べてみるとホントに昔のことで、1999年だった。うわ、前世紀だ。ってことはそのときの記録は「前世紀の遺物」か?
 そんときに、「血液型性格診断」に関しても少し勉強した。「勉強した」というのはヘンかもしれない。要は、いかに科学的根拠のないデマか、ということを確認した。
 別に、「血液型によって性格は違う」という主張を強く否定する気はない。どうぞご自由にと思う。ただ、近くに来ないでほしい。お願いだから、当方の血液型を訊かないでほしい。まして血液型で性格を分析したりしないでね。勘弁してください。リスには血液型がありません。
 テレビを見ていて「スゴいなー」と感心することは多いけど、いつ見ても感心してしまうのは、「血液型別の今日の運勢」ってヤツ。いやぁ、あの原稿を書いている人には頭が下がる。百歩譲って血液型による性格の違いがある可能性は認めてもいい。でも血液型による運勢って、どうやって出すの? しかも一日単位。あろうことかラッキーアイテム。どこから出してくるんだよ。
 乱暴な人は、「血液型占い」と「星占い」を同列視するとか。ムチャだよ。占星術は、大昔から世界中にある由緒正しい占だよ。まったく格が違う(信じる気はないけど。その意味じゃ、同列視している乱暴者?)。
 まあ、「星占い」だと、ホロスコープとやらを細かく見れば、その日その日の運勢が出せるのかもしれない。でも血液型では無理でしょ。
「今日一番ラッキーなのは●型」とか言ってるけど、ご苦労さま。あれを年単位で「一番ラッキーな血液型は何か」と統計とったらどんな結論になるのかね。可能性は2つ考えられる。
1)4つがほぼ同率になる
2)血液型の分布率ときれいに比例する
 ヒマな人はやってみてください。 

 むかーし、とあるコミュに下記のコメントを入れたことがある。
tobirisuのコメント=======================
 コミュ内で検索しても見あたらなかったもので、余計なこととは思いながら……。
 血液型の非科学性に関してきちっと理論武装したいなら、
血液型と性格』(大村政男
 がおすすめです。古川某や能見某の説を真っ向からぶった切っています。
 書名と著者名で検索すると、いろいろヒットします。
 著者はマットーな心理学者です。ちなみに心理学の世界では「血液型別の性格分析」なんてハナから相手にされていません。そのため、肯定する説がないのはもちろんですが、否定する説も多くはありません(要するにバカバカしくて相手にしていないってことです)。
 その意味では、マットーな学者が書いた血液型に関して本というのは貴重なのかもしれません。
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 それとも科学の進歩は目覚ましいから、21世紀の血液型分析は科学的根拠に基づいているのかね。
 そいでもって、むかーし書いた同書の読書感想文です。転記しておきます。

■読書感想文 『血液型と性格』(大村政男)==========
 本来は、心理学のテーマのひとつとして血液型を取り上げる場合、この本を抜きに語ることはできない。ただ、この本について語ると話がややこしくなるので原稿を書く際にはあえて触れなかった。『知の収穫」(呉智英)の記述(P.169~171)と、かなり細かく書かれていた類書の記述を参考にして、判ったつもりになっていた。図書館にあることはずいぶん前に気づいていて、結局遅ればせながら読んでみた。
 ちなみに血液型性格分類のブームを作った能見正比古・俊賢父子に関し、呉智英は「古川説を百パーセント継承しながら、古川のフの字も言わない」といえいるが、これはなんかの勘違いだろう。大村が指摘しているように、父子で態度に若干の違いはあるにせよ、両者とも古川の名前は出してはいる。P.128の長い引用文のほかにも随所に登場する。「能見一門にとって古川はもういては困る人なのである。そこで能見正比古は古川を殉教者にして葬り、俊賢は無視していないことにしてしまったのである」というP.207の記述が、ふたりの態度をよく表している。この古川竹二は、昭和のはじめに血液型性格分類の原型を作ったとされる人物だが、どうもこの人が得体が知れない。確か類書では心理学者と紹介されていたような気がするが、P.79の記述によると、ふつうの教師のようだ。「好事家」と言うと悪口になるなら、「市井の研究家」といったところか。P.185には、「元来医学畑の者ではなく一学校教師にすぎない吾人には、自殺者の血液型を集めることは真に至難であって……」という古川の言葉が紹介されている。
 全体を読んだ感想としては、古川に関しては徹頭徹尾批判しているが、能見父子に関しては、まともに相手をする価値もない、という感じが滲んでいる。
 とにもかくにも力作。序論に「例外的なものが規則的なものより少ない心理学の法則は一つもない」というヴントの言葉や「心理学者は(人間のこころの)専門家には違いないが、人間の優れた鑑定家ではないとよく指摘される」というオールポートの言葉を引いているあたりが憎い。気になった部分を抜粋しておく。

 P.178に以下のような記述がある。
角南は、「今の研究者、特に臨床の研究者の間では、血液型と体質や性格とは相関関係がないという考え方が支配的であるが、まったくないとはいえないようである」とまとめている。
 さらに、この文章の注として書かれているのが、以下の文章。
 医学では、ABO式の血液型と体質との関連は認めている。問題は気質・性格との関連なのである。ここでは簡単に記述してしまったが、詳細は『クオーク』誌を見てほしい。このあとの引用についても同じである。
 血液型と体質が関連しているとする。体格と性格の関連性はさまざまな研究者が指摘している。ということは、血液型と性格に相関性がまったくないとはいえないのではないだろうか。

 ちょっとわからないのは、P.224の次の記述。
ある集団(例えば、衆議院議員四五三人のような)の血液型分布の特徴を明らかにする場合は別として、このようなアンケートをする場合は、サンプルの中の血液型の分布が日本人における血液型分布と適合していなければならない。「かわいい女」に見られたい女性にAB型者とA型者が多い、といってもサンプルの中の血液型分布が問題なのである。ある型が極端に多く、ある型が極度に少なかったらどうだろう。「科学」を標榜しながらそのような基本的なレベルが守られていなければなんにもならない。
 このことを根拠に、能見父子のデータのいい加減さを指摘している。このデータの解釈には、たしかに曲解が見られる。しかし、人数で比較するならともかく、血液型ごとのパーセンテージで見るのであれば、分布状態が全体の分布と同様でなくても問題はないように思える。そりゃ「適合」しているに越したことはないだろうが。著者は統計学にも通じているようで、コチラは「統計学」と「推計学」の違いすらよく判ってないのだからあんまり逆らいたくないけど、どうにも疑問を感じる。
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