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「足元をすくう」か「足をすくう」か【2】

 下記の仲間。
【日本語アレコレの索引(日々増殖中)】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-306

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1129089107&owner_id=5019671

mixi日記2009年12月05日から

 下記の続きです。
「足元をすくう」か「足をすくう」か【1】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-883.html


 長年、清らかなの心の片隅に小さなシミのようにわだかまっていた問題に対し、有力な情報をいただいた。
 ちょっとしたしたきっかけで、下記のようなブログをみつけてコメントを入れた。
http://fc2ch2wiki.blog85.fc2.com/blog-entry-486.html

【tobiクンのコメント】■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 はじめまして。
 気になることがあったのでコメントいたします。
「足元をすくわれる」「足元をすくう」は、個人的には誤用だと思います。
 ただ、これを誤用と考える根拠がハッキリしません。
 何より当方がチェックを続けている朝日新聞では、「足元をすくわれる」の類いをかなりの頻度で目にします。
 一部をあげます。

================================
●2006年
06-3-1
【3月】
3月18日
 足元をすくわれた米国のスター軍団は悲痛だ。(朝刊17面)
足元をすくう」は、もうふつうの表現になってしまったのだろうか。

【11・12月】
06-11-1
11月1日
 気を抜けば、足元をすくわれかねない。(朝刊16面)

06-12-1
12月7日
 韓国との戦いを意識しすぎると足元をすくわれる。(朝刊16面)
================================

 URLは書き込めないようですが、「足元 すくう tobirisu」のキーワードで検索していただけば見つかると思います。

「足元をすくわれる」を誤用としている文献などがございましたら、教えていただけませんか。
 07年度「国語に関する世論調査」(文化庁)の件は「黒tobirisuの黒々日記」の2009.11.08分http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-193.htmlに書いています。

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 すると、「FC2ちゃんねる」さんから以下のコメントをもらった。

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足元をすくうについて

コメントありがとうごさいます。

さて、「足元をすくう」についての文献が見つからなかったので、ヤフー辞書からの引用しておきます。

ヤフーの辞書検索で「足元(足下)」を検索すると、『あし‐もと【足元/足下/足▽許】』の項目がヒットします。

その項目に『◆「足を掬(すく)う」との混同で、「足下を掬う」とするのは誤り。』と書いています。

足元は足の接している地面や影のことで、地面や影はすくうことができません。だから、「足元をすくう」「足元をすくわれる」は誤用となります。

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 ネット辞書の『大辞泉』を見ると、たしかにそう出ている。
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E3%81%82%E3%81%97%E3%82%82%E3%81%A8&dtype=0&dname=0na&stype=0&pagenum=1&index=00387700278400

 以前、トピを立てるときにひととおり調べたときにはなかった。そのあとに加筆されたのだろう。
 そのときに立てたトピは下記。
 一部のコメントをコピーしておく。
【足をすくわれる/足元をすくわれる、苦杯を喫する】校正・校閲 トピック
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=32516488

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2008年06月27日 22:12

tobirisu
 疑問に思うことがありまして、またしても皆さんのお知恵を拝借したいと思います。

A 足をすくわれる
B 苦杯を喫する

 1)当方の語感だと、AもBも「(格上の者が)格下の者に負ける」というニュアンスがあります。
 最近Bを「互角あるいは格上の者に負ける」の意味で使う例↓を目にしました。もしかするとBはそういうときにも使えるのかも、という気がしてきています。

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=851937145&owner_id=5019671

 2)Aの慣用句の場合、「足元をすくわれる」は許容できますか? 表記に関しては「足下」「足もと」でも同様と思われるので、「足元」でお願いいたします。
 以前別のコミュ↓で「足元をすくわれる」は誤用と断言する人がいたので根拠を訊いたところ、答えてもらえませんでした。

http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=29102652&comment_count=14&comm_id=8873

 個人的には「足元をすくわれる(「足元もすくう」も同様)」は誤用ではないかと思っていますが、根拠が見つからずに困っています。
 1)2)にいずれか一方にでも(もちろん両方になら、なおうれしいのですが)、ご意見をいただければ幸いです。できれば辞書なり書籍なりの記述を示していただけると助かります。
コメント(13件)

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2 2008年06月28日 00:34

■学研『言葉の作法辞典』(電子辞書のEX-word所収)
これに「足元をすくわれる」が誤用であることの根拠が出ていました。
--
「すくう」は「掬う」あるいは「抄う」と書き、下から上へ急に持ち上げるようにする、横にはらうなどの意。「足元」は、立っている足の近くやその付近、または立場・状態などの意。したがって、足はすくえるが、足元はどのようにしても「すくう」ことなど不可能である。

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3 2008年06月28日 00:46

こんばんは。

まず私が調べたのは、共同通信社の『記者ハンドブック(第11版)』。
A・Bとも[誤りやすい用字用語・慣用句](P476~)の欄にありました。
もちろん、こちらで表記されているA・Bが正しい使い方としてですが。
ただし、Bの「苦杯を喫する」は、「苦杯をなめる」も併記されていました。
また、小学館の『類語例解辞典』では「苦杯」も「苦汁」と同様に、
「なめる」ことができるようです。(笑)

1)について
Aは「格下の者に負ける」というニュアンスを私も感じますが、意味としては、
「相手のすきにつけいって、失敗や敗北に導く『広辞苑(第5版)』」とあり、
一概に「格下から」とはいえないのではと思えます。
「足」という使い方が、「格下」というニュアンスを与えてしまうのかもしれません。
また、「すき」というのも「格上」の「格下」への油断から、とも読み取れますし。
Bも「苦汁をなめる」と同じく意味としては「苦くてつらい経験」ということで、
相手の立場以前に、自分自身の感覚から発せられる思いなので、「上」も「下」も
ない使い方になるのかな…と感じました。

2)について
「足元」は誤用と見ます。
彩図社「知らないと恥ずかしい日本語の常識」(P37)で問題となっていまして、
解説で―※「足元」は足の下の地点を指す言葉であり、具体的にすくうことができない―
と記されています。
電子辞書の広辞苑・明鏡でも「足元」は「立った足のあたり」とあるので、
足そのものではないから、と判断します。

出典が手近なものだけで判断してしまい、また、自分の意見らしいことも
申し上げたことにはなりませんが、いかがでしょうか?

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4  2008年06月28日 11:28
tobirisu
 さっそくのコメントありがとうございます。

>2
>●●さん

 前トピに次ぐコメントありがとうございます。
『言葉の作法辞典』 というものがあるんですか。初めて聞きました。
 いろいろ誤用の話が出てるんでしょうね。
 やはり電子辞書を買うべきか……悩みが深くなりました(笑)。

>3
>●● さん
 共同通信社の『記者ハンドブック(第11版)』ですか。
 手元にあるのは第6版なので、[誤りやすい用字用語・慣用句]の項目すらありません(泣)。

「苦杯」は、「苦杯を喫する」と「苦杯をなめる」くらいしか用例が浮かびません(再泣)。
「苦杯をなめる」だと「負ける」のニュアンスすら薄れる気がしています。
「格下に負ける」のニュアンスを感じていたのは、当方の勘違いですかね。

「足元をすくわれる」 は積年の悩みなんです。数年前にネット上の質問箱で訊いたこともありますが、不明のままでした。

http://kotobakai.seesaa.net/article/8255738.html

 彩図社「知らないと恥ずかしい日本語の常識」ですか。これも初見です。探してみます。


 ほかに情報をお持ちのかたがいらしたら、教えてください。

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5 2008年07月25日 17:07
tobirisu
http://www.asahi.com/culture/update/0724/TKY200807240403.html

 文化庁が24に発表した07年度「国語に関する世論調査」の結果。
「足をすくわれる」が本来の形と明記してあります。少し気が晴れました。
 意味は「卑劣なやり方で失敗させられること」。ウーム。そこまでヒドいかな? この意味だと、格下が格上に陥れられるときにも使えるような……。

 朝日新聞がこれをヌケヌケと書く神経がわからない。
 当方がチェックしている限りでは、朝日新聞ではここであげている言葉を頻繁に誤用している。
「足をすくわれる」より「足下をすくわれる」の使用例のほうが圧倒的に多い。
「憮然(ぶぜん)」も誤用の意味で頻出している。
「檄(げき)を飛ばす」も誤用の意味で定着している観がある。

 もうひとつの疑問。「論陣を張る」と「論陣を敷く」はどっちが一般的なんでしょう。どっちもアリでしょうけど、「背水の陣」は「敷く」ですよね。

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 いろいろな辞書類が、「足元をすくう」を「誤用」と書くようになった。
 誤用される例が目立つようになったからだろう。
 一般の辞書が認めていないのにネット辞書が認めている……という表現は警戒していることにしている。なんせ、ネット辞書は新しい言葉をなんでも無節操に取り込みすぎる。その対応の速さが魅力でもあるのだが、本来の用法以外のものを採用するときにはその旨断わってくれないと混乱する。文章量に制約がないのだから、そのくらいしてもバチは当たらないだろう。
 古い用例と新しい用例を注釈なしに併記するとマズい例として、つい先日書いた「斜に構える」をあげておこう。
「斜に構える」をめぐって【1】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1353273124&owner_id=5019671

 こういう風潮が広がると、どっちの意味でも使えなくなるから、結局使えない言葉になっています。「犬も歩けば棒に当たる」とかもこの例。
 今回の場合は、節操なしに認めるネット辞書が新たに誤用としたのだから、けっこう有力な根拠になるはず。
 さて、朝日新聞はどのように考えているのだろう。メールでも書いてみようかね。
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