恥知らずが──卵/玉子 河川敷 肉汁

 いくらなんでもヒドくないか。これじゃトンデモ本だよ。
 ネットのコラムだと、●●が根拠も示さずにこういうホニャララなことを垂れ流している。それをウノミにするほうも●●だからしかたがない。
 しかし、一応書籍の形にして流通しているものがこんなことでいいのだろうか。
 紹介している例がことごとくホニャララだと、ほかにどんなことが書いてあるか読みたくなる。その意味では記事としては成功か(黒笑)。
 そもそもタイトルの『間違いやすい』はやめたほうがよくないか?
 紹介文中にも「まちがえやすい」ってあるよね。あえてやってるのかな?

■「花嫁修行」
 たしかに一般にはそう使い分けている。でも「花嫁修行」が「間違い」と断定する勇気はない。
 少し正確に書こうか。
 表記の問題なので、どちらが「正しい」なんてことはない。
 一般にはどうしているか、って話。このテのことは国語辞典より用字用語のほうがアテになる。『記者ハンドブック』(共同通信社/第12版)から。
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修業〔一般用語。学問・技芸などを修める。「しゅうぎょう」とも〕板前修業、学問の修業、修業証書=しゅうぎょうしょうしょ、花嫁修業、文章修業
修行〔仏法・武道などを修める、巡礼する〕学問の修行〔古風な表現として〕、修行僧、諸国修行、寺で修行する、仏法修行、武者修行
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 個人的には、「坊主と武者は修行」と考えている。微妙な例はいろいろある。↑にも〈学問の修行〔古風な表現として〕〉とある。
 たとえば、相撲部屋の女将さんになるために厳しいしきたりを学ぶのは「花嫁修行」でもいいと思う。まして先代の女将が花田憲子だったりしたら、間違いなく「修行」だろう。(←オイ!)
 生臭坊主のバカ息子が跡を次ぐために仏教系の大学に行くのは修行?

■「河川敷」
 たしかにWeb辞書には「かせんしき」と出ている。でも連濁で「かせんじき」と読んでは間違いなのかな。
 少なくともNHKは許容しているんだけど……。
http://www.nhk.or.jp/bunken/summary/kotoba/gimon/186.html
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「河川敷」の読みは[カセンシキ]?[カセンジキ]?

2011.09.01
Q ことし7月末に新潟県と福島県を襲った記録的豪雨で、増水した信濃川などの「河川敷」の様子が伝えられていました。この「河川敷」の読み方は、[カセンシキ][カセンジキ]どちらでしょうか。

A 放送では、両方の読み方をしています。

解説
 「河川敷」という語は、従来主に「河原(かわら)」と言われていたものが、都市近郊の河川を中心に緑地や運動施設として利用されるようになってきた昭和30年代後半から40年代初めにかけて「河川の敷地」の意味で使われるようになったものとみられます。河川法では「河川管理施設の敷地である土地の区域」などとあるだけで、「河川敷」は法令用語としては使われていません。放送では以前は「原則として『かわら(川原・河原)』」と言いかえることにしていました。しかし、昭和50年代以降「河川敷」という語がかなり一般的に用いられるようになってきたことから、昭和57(1982)年9月の第950回放送用語委員会で「河川敷」について以下の決定をしています。
【決定】 「河川敷」はそのまま使ってよい。
  読みは「カセンシキ」「カセンジキ」の両様を認める。
  表記は「河川敷」。(特例として送りがなは省く)
 放送で[カセンシキ]と[カセンジキ]の両方の読み方をしているのは、次のような事情・理由によるものです。関係の官庁や大学でそれぞれ同じ程度に使われていて、その読み方をしている根拠もあまり明確でなく各分野での慣用に従って読んでいるとみられること。「敷」のつくほかの語の読みについて考えてみても、清濁(シキかジキか)には法則性が認めにくいことなどのためです。
この「河川敷」の読みについて手元にある国語辞書類を調べてみると、多くの辞書が見出し語の読みを「かせんしき」のみ記したり、「かせんしき」に加えて「かせんじき」の読みも付記したりしています。一方、これとは逆に「かせんじき」の読みを先に示して<「かせんしき」とも>と記している辞書があるほか「かせんじき」という読みだけを載せている辞書もあるなど「河川敷」の読み方は分かれています。

参考 「敷」が後に付く語の読み方の例(『NHK日本語発音アクセント辞典 新版』から)
[シキ]と読む語 上
うわ
敷き 座敷 風呂敷 屋敷
[ジキ]と読む語 板敷き 桟敷 下敷き
(『NHK日本語発音アクセント辞典新版』P164、『NHK漢字表記辞典』P94、『NHKことばのハンドブック第2版』P47参照)
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■「肉汁」
 個人的には「ニクジュウ」だと思う。でも「ニクジル」が間違いという明確な根拠があるなら出してもらおうか。
169 突然ですが問題です【日本語編4】──「汁」の話 解答編
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1464111073&owner_id=5019671

■「卵」と「玉子」
 堂々とウソを書くんじゃない。恥知らずが。こういうことを書く●●がいるから俗説が流布する。

>両者には決定的な違いがあります。
>「卵」は調理前で、生まれたままの姿の「たまご」を指し、「玉子」は調理した後のものを指すのです。
 辞書やまともな文献で、そんなことが書いてあるものがあるならもってこい!

295)突然ですが問題です【日本語編19】──正油/醤油 玉子/卵──【解答?編】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1576134622&owner_id=5019671

【追記】
 NHKは「卵焼き」を使うそうです。そりゃそうでしょ。「玉子焼き」にする理由はないから。「間違い」ではないけどね。
http://www.nhk.or.jp/bunken/summary/kotoba/term/109.html
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卵焼き? 玉子焼き?

2007.07.01
Q 字幕スーパーとして出す場合、「卵焼き」と「玉子焼き」のどちらを使えばよいのでしょうか。

A 放送では「卵焼き」という漢字表記をおすすめしています。

解説
放送で「たまご」を漢字で書く場合には、「卵」とするように統一しています。「玉子」と書いても誰でも読めるではないか、という意見もあろうかと思います。ただ、このように1つの単語に複数の漢字表記を認める場合(同語異表記)には、原則として「こういう場合には『卵』を使い、こういう場合には『玉子』を使う」というようなことをきちんと説明できなければならないことになっているのです。たとえば、「とり」は現在「鳥」とも「鶏」とも書けますが、これは「鳥類全般の場合には『鳥』、ニワトリに限った場合には『鶏』」というように区別することが可能だから、「同語異表記」が容認されているのです。
ただし、将来は「玉子」という表記を部分的に認めてゆくことがあるかもしれません。街中を歩いて観察してみると、「玉子丼」はあっても「卵丼」は見当たりません。想像ですが、調理前のものは「卵」、きちんと火が通ったものは「玉子」というような使い分けがあるような気がしています。
NHK放送文化研究所では、「たまご」の漢字表記についてウェブ上でアンケートをおこないました(2007年2月~3月、1343人回答)。「生たまご・たまご焼き」を漢字でどう書くかを尋ねたものです。
まず全体として一番多かったのが「生卵・玉子焼き」(55%)というように「卵」と「玉子」とを使い分けるという回答で、2番目が「生卵・卵焼き」(31%)でした。この「使い分ける」という回答の傾向は、男性(61%)のほうが女性(50%)よりも強いようです。
また、この「使い分ける」という回答は若い年代になるほど多くなっています。今後、主流になっていく可能性もあります。
「卵」と「玉子」とを使い分けることになった場合、どの程度火を通せば「玉子」になるのか、「半熟たまご」「たまごとじ」はどう書いたらよいのか、といったことについても考えなければならなくなってきます。少なくともしばらくは、使い分けが簡単ではないのでどのような場合でも「卵」と書くのがよい、ということになりますが、各種実地(実食)調査も含め今後とも検討を続けてゆきます。
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【ネタ元】新刊JP
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「卵」と「玉子」の違い、わかりますか?

 私たち日本人にとって「漢字」はなじみが深いもの。それ故に、まちがった使い方をしていてもなかなか気づかないことも意外と多いのです。
 たとえば、女性が結婚生活に必要な技能を習得する「花嫁修行」という言葉がありますが、この漢字もまちがっています。一体どこがまちがっているのかわかりますか?

 今回は『コミックエッセイ 意外に知らない けっこう間違いやすい漢字』(卯月啓子/原案、うだひろえ/画、アスコム/刊)から、日本人がついまちがって使ってしまっている漢字をいくつか紹介します。

■「花嫁修行」なんてものは存在しません
 「修行」とは、悟りをめざして心身浄化を習い修めること、仏道に努めることを指します。
 対して、花嫁が結婚してから困らないための技能を身につけたり、板前が料理の腕を磨いたりするのは「修業」です。
 これを踏まえると、私たちが行う「しゅぎょう」の大部分は「修業」だといえそうですね。このことを意識するだけで、「しゅぎょう」の漢字を書き間違えることも減りそうです。

■「河川敷」の読み方は「かせんじき」ではありません
 治水工事が施された河川の中で、普段水が流れていない平坦な土地のことを「河川敷」といいますが、多くの人が「かせんじき」とまちがえて読んでしまっています。
 「河川敷」は、正しくは「かせんしき」です。
 それから、「肉汁」を「にくじる」と読んでいませんか? 実はこれ、正解は「にくじゅう」です。
 「出汁」(だし)、「灰汁」(あく)などもまちがった読まれ方をすることが多いようですので、これを機に正しい読み方を知っておきましょう。

■「卵」と「玉子」は同じようで別物です
 「卵」も「玉子」も、「たまご」と読むため、つい混同して使ってしまいそうになりますが、両者には決定的な違いがあります。
 「卵」は調理前で、生まれたままの姿の「たまご」を指し、「玉子」は調理した後のものを指すのです。
 これに倣うと「生たまご」は「卵」、「厚焼きたまご」は「玉子」ということになります。

 本書を読むと、普段いかに自分が漢字をまちがって使っていたかを痛感するに違いありません。
 今回紹介したものは本書で取り上げられている内容のごく一部。他にもまちがえやすい漢字や、漢字にまつわる知られざる豆知識が本書には網羅されていますので、人前で恥をかかないように、正しい知識・使い方を今のうちに覚えておきましょう。
(新刊JP編集部)
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「卵」と「玉子」の違い、わかりますか?
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=112&from=diary&id=2359462


恥知らずが──卵/玉子〈2〉──全方位毒吐き38相当

 下記の続きでもあるんだろうなぁ……。
【記事もホニャララだけど、ニュース日記もヘニャララすぎる】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1841384273&owner_id=5019671
【引用厳禁 完全毒日記──全方位毒吐き36 水を飲ませるのはむずかしい】※公開制限あり
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1843071076&owner_id=5019671

 例によってニュース日記がヒドい。
 困ったことに、「これはいいことを教えてもらった」という人が多い。こうして●●が増殖する。
 ネット検索すると、もう手遅れって気もする。
 イチバン情けない気持ちになったのは下記(以下、リンク先の全文は末尾に)。

【1】【卵と玉子の違い】
http://goodboone.com/izime/life777/post-198.html
〈「たまご」を生物学的な意味で表す場合は「卵」と表記し、調理用(食用)の「たまご」は「玉子」と表記〉と断定しているが、根拠はいっさい示していない。示しようがない、という説もある。
 よくわからないのは、〈調理用とは決めていない状態では、「ニワトリの卵」「魚の卵」「ヘビの卵」と表記〉って部分。つまり、「調理用」と決めたとたん(「調理したとたん」ではなく)、「ニワトリの玉子」「魚の玉子」「ヘビの玉子」になるらしい。黒魔術に近い。説明を読むと、そのことには言及せずに、「ニワトリのタマゴ」の話をしている。いったい何が書きたいのだろう。
 後半は語源の話。語源の話はあとで信頼できるサイトを紹介するけど、そういう話と表記の問題は分けて考えたほうがいい。ほんの少~し関係ある気もするけどさ。

 いろいろタメになるのは下記。ただし肝心なところが違う。
【2】【『「卵と玉子」の違いについて』】 ※リンク切れ
http://www.rcc.ricoh-japan.co.jp/rcc/breaktime/untiku/110222.html
〈鶏の卵の中で食材に使う卵=玉子(あて字)〉ではなく、「鶏の卵の中で食材に使う卵」に限って、「玉子」と書いてもいい、ってこと。だから「卵」と書いてもいい。
 国語辞典を見ても、用字用語集を見てもそう書いてある。
 鶏限定なんだろうか。「鶉のタマゴ」「駝鳥のタマゴ」をどう表記するのかは微妙だと思う。鶏の卵を使うと玉子焼きで、駝鳥の卵を使うと卵焼き……は無理があるだろ。
「有精卵」と「無精卵」で表記をかえる……勝手にしてくれよ。
 ついでに書くと、〈生きているものは「うお」であり、料理されているものは「さかな」と呼びます〉って根拠は何? 海や川にいるのは、「うお」であって、「さかな」ではないんだ。料理されたものは「うお」でも「ぎょ」でもなく「さかな」なんだ。
 知らなかった。そうすると「活魚料理」ってなんて読むのかな。

 珍説の宝庫は下記。
【3】【ニワトリのたまご、「卵」と「玉子」の違いは何?】 ※リンク切れ
http://homepage2.nifty.com/osiete/seito107.htm
 こういう回答をする人は、主観以外に何か根拠あるのだろうか。ひとつだけリンクが張られているけど、そのタイトルは信頼度高そうだな。しかもリンクが切れてる(泣)。

 で、ニュース日記にはどんなことが書いてあるか。
●仏門発祥説 「お寺」では「卵」を口にできないので、「玉子」と呼んだのが始まり。「酒」を「般若湯」と呼ぶのと同様。
 あのー。「当寺では仏の教えに従って卵は食べません。玉子ならいただきます」って、隠語にもゴマカシにもなってないんですけど。食事の記録に「卵」を残さないため? それだったら、もっとわかりにくい別の呼称を考えるでしょうが。

●殻があるかないかで決まる 殻に入っているときは「卵」で、食べるために割ったら「玉子」。
 フーン。じゃあ「ゆで卵」は殻をむいた段階で「ゆで玉子」になるのかな。

●食べることを前提に割ったら「玉子」
 ヘー。じゃあ、何も考えずに割ったら表記できないのね。割ったら血が混じっていたから捨てたら、卵がいったん玉子になって卵として捨てられるのね。知らんわ。

●生は卵、調理したら玉子
 ホー。TKGでも食べようか。卵を割ってご飯にかけただけだと、生卵なんだろうな。卵かけご飯か。
 醤油や味の素を入れてかき混ぜると、それは調理と言えなくはないから玉子かけご飯なんだろうな。
 じゃあ、ご飯にかけた生卵が、ご飯の熱で半熟状になってきたら、それは加熱されたから「玉子化」してるんだろうな。
 知らんわ。

 で、少しまともなこと(なんつー上から目線)を書いている日記に、下記のコメントを放り込んだ。
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 ニュースから失礼します。

>「卵」は調理前で、生まれたままの姿の「たまご」を指し、「玉子」は調理した後のものを指すのです。
 ↑よくある俗説です。こんなことを書いている辞書は見たことがありません。
 ウカツに口にすると恥をかきますよ。

 詳しくは下記をご参照ください。
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=58332210&comm_id=1736067
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 こう書くと、わかる人はわかるみたい。わからん人はオネオネと……またこれが。

 語源的には下記参照。
【語源由来辞典】
http://gogen-allguide.com/ta/tamago.html
 これをひいて、元々は「かいご」だから「卵」も当て字、と主張している人もいる。それを「当て字」と言ってしまうと、収拾がつかなくなるような……。
 しかもね。いま問題にしているには、「かいご」を漢字で書くと……って話じゃないの。「タマゴ」をどう表記するかって話なの。
 
 この問題に関しては、文化庁編集『言葉に関する問答集 総集編』が詳しいらしい。ただ、引用している人のほかの回答を見ると、どこまでが引用なのか、作文なのか、ヘニャララなのかわからないので、なんとも言えない。
【ヘニャララ回答】
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1278151262
※原典との違いがわかる例
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14104514704
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1194937816

■Wikipediaから
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%B5

【1】【卵と玉子の違い】
http://goodboone.com/izime/life777/post-198.html
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卵と玉子の違い

卵と玉子の違いは、色んなところで論じられていますが、「卵」のルーツには、いくつかの説があります。しかし、現在一般的な使い分けとして、「たまご」を生物学的な意味で表す場合は「卵」と表記し、調理用(食用)の「たまご」は「玉子」と表記しています。

例えば、調理用とは決めていない状態では、「ニワトリの卵」「魚の卵」「ヘビの卵」と表記します。しかし、ニワトリの卵を調理用(食用)とした場合は、「卵焼き」とは表記せず「玉子焼き」と表記します。

この調理用(食用)とする定義は、人間が食する場合にのみ当てはまります。ヘビが他の動物の「たまご」を食べるときは、その「たまご」は食用であるのですが、「ヘビが玉子を食べる」とは表記せず「ヘビが卵を食べる」と表記します。

なお、「玉子」の語源は、室町時代に一部の地域で「たまご」の形が球状であることから「玉の子」とし「たまご」と呼ばれるようになり、それが江戸時代に一般的に使われ出したという説が一番有力であるとされています。

「たまご」と呼ばれる以前は、「殻(かひ)の子」という意味で「かひご」と呼ばれていました。その「かひご」の漢字に用いられたのが「卵」や「卵子」です。このように、当初は「かひご」と呼ばれていたのですが、「かひご」から「たまご」に呼び方が変わったため、「卵」も「たまご」と呼ぶようになりました。ちなみに、「たまご」と呼ぶ前の「卵」は「かひ」と呼んでいました。
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【2】【『「卵と玉子」の違いについて』】
http://www.rcc.ricoh-japan.co.jp/rcc/breaktime/untiku/110222.html
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『「卵と玉子」の違いについて』


日本語には同じように使い、読みも同じだけど、漢字が違うという言葉がいくつかあります。今回は「卵と玉子」の違いについて取り上げました。
卵と玉子の違いとは?

「たまご」は漢字で「卵」とも「玉子」とも書きますが、どう違うのでしょうか?

明確な基準はないそうですが、一般的に、生物学的な意味での「たまご」=卵、食材としての「たまご」=玉子という使い分けがされているようです。

つまり、ちゃんと子孫を残すのため孵って(孵化して)育つことを前提としたものは「卵」で、魚や虫や蛙等のたまごも「卵」と書きます。
それに対して、食用を目的とした「たまご」は「玉子」になるそうです。更に、玉子は(ほとんどの場合)鶏(にわとり)の「たまご」をさします(例えば食用でもウズラは玉子ではなく卵です)。

ここで定義の上で微妙なのは鶏の有精卵です。これは雛(ひよこ)に孵(かえ)るから当然「卵」ですが、料理に使えば「玉子」になります。食用に大量に生産している無精卵(八百屋スーパーなどで安売りしているやつ)は最初から料理用だから「玉子」ですね。

おじさんのまとめ的定義
卵は生物一般のいわゆる子供(子孫)のできる素(母体動物の生殖器内に生じる生殖細胞)です。
(専門的に言うと、卵とは未分化な生命元素であり、将来複数回の分化を経て、ある生物体を為すものである)
玉子とは生物の卵のなかの鶏(にわとり)の卵であり、且つ料理に使うものをいう。
生物の卵>鶏の卵>鶏の卵の中で食材に使う卵=玉子(あて字)
玉子はあて字らしいですが、その語源は
「玉」は宝石のようにすぐれて美しい、丸いものの意味。目玉、玉の肌などの玉で、丸くて価値のあるのが玉です。「子」は子どもの子で合わせて「玉子」となります。
また、タは「妙なる」で価値の高いもの、マは「丸」、コは「愛称」という説もあります。
余談
寿司(鮨)屋などでは玉子を略してギョク(玉の音読み)といったりします。
(おじさんには縁のない世界の話ですが、)花柳界で「半玉」(ハンギョク)といえば一人前の芸者さんになる前の見習さんのことで、半人前の意味だそうです。人間も玉子のように丸みが出てこそ、価値があるということのようです。
半玉についてもう少しうんちくを
半玉は関東の言い方で関西(京都)では舞妓さんの事、一人前の芸妓(げいこ)さんになる前の見習いさん(関東では芸者さん、京都では芸妓さん)。
半玉という名の由来は未だ半人前で玉代(芸者さんをお座敷に呼ぶ時の料金)が半分しかもらえないから、そう呼ばれたのだそうです。
異説紹介 屁理屈的違いや大喜利的回答など
玉子は女の子の名前にもなるが、卵はならない??(^o^)(座布団持っていけ!)
鶏の「タマゴ」のうち雛(ひよこ)に孵るのが卵、孵らないのが玉子。
(これはかなり正しい、無精卵は玉子、有精卵でも料理したら雛には孵らないから玉子でいい。ただし有精卵を親鳥が巣から落として割った時、雛は孵らないので玉子か?いや違う)
生の時は卵で、(食べるために)割ると玉子になる。
(これだとゆで卵の説明が?…イヤ、ゆで卵も食べるためには割るから玉子でいいか。座布団あげてもいい)
「卵」は、生で、生きている状態(受精卵も含む)で、「玉子」は加工などして、もとの状態とは違ったものを言う(玉子料理等)。
これも余談
同じような使い分けで、「魚」があります。生きているものは「うお」であり、料理されているものは「さかな」と呼びます。ですから、正式に言うと「魚釣り」の場合、「さかなつり」ではなく、「うおつり」と読むのが正しいことになります。
================引用終了
 mixiの日記へのコメントで教えてもらった。「うお」と「さかな」の使い分けの話は地域によってはあるそうです。

【3】のリンク先のアーカイブ
http://web.archive.org/web/20020222231020/http://www.foods.co.jp/egg/qa_05.html
================引用開始
卵」と「玉子」漢字はどちらが正しいのでしょうか?

 国語の問題になるが、たまごを漢字で表すとき「卵」と書く場合と「玉子」と書く場合があるが、みんなはどのように使い分けておるかのう?一般に「卵」という文字を使うときは生物の卵としてのたまごを表すときじゃ。「玉子」は、もともと江戸時代に紐に通した玉飾りの玉を呼んだことが始まりのようじゃ。「玉子」の文字は料理の名前等、生物の卵としてではないときに用いることが多いようじゃの。しかし、明確な基準はなさそうじゃ。
================引用終了

【読書感想文/『敬語再入門』(菊地康人/講談社学術文庫/2010年3月10日第1刷発行)】〈2〉メモ1「お/ご〜だ(です)」 教えて! goo

 下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2828.html

日本語アレコレの索引(日々増殖中)【13】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1929935424&owner_id=5019671

mixi日記2014年09月日から

 下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【13】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1929935424&owner_id=5019671

 直接的には下記の続きだろうな。
【読書感想文/『敬語再入門』(菊地康人/講談社学術文庫/2010年3月10日第1刷発行)】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2327.html

 テーマサイトは下記。
【尊敬語「お+です」の意味について】
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/8768483.html

 質問の趣旨は簡潔。
「お~です」はどういう意味で、「お~になる」とはどう違うか。
 この質問に答えるなら、『敬語再入門』P.251の記述をひくのが早いだろう。例によってII・III人称は一般の二・三人称とはちょっと違うが無視する。
==============引用開始
お/ご〜〜だ(です) 尊敬語。主語〈II・III人称〉を高める。形としては、同じ尊敬語「お/ご〜〜になる」の「になる」を「だ(です)」に変えた形にあたる。意味としては、「……ている」の意をあらわすのが一般的。「……ている」意のスマートな尊敬語として重宝。「用紙をお持ちですか」「社長は今週ご出張です」 ただし、「……ている」意でなく使う場合もある。
(中略)
 さらに敬度の高い表現として「お/ご〜〜でいらっしゃる」(次項)がある。
(略)
==============引用終了

 以下、現在進行形とか過去とかあやしげな言葉を使う。日本語の文法では相当微妙な話になるはずだが、わかりやすければなんでもいい、の精神で書く。
 基本的には、「……ている」(現在進行形)の意味。問題は、動詞の性質によっては違う意味になること。
「社長は昨日お戻りです」(過去) 
「社長は明日お戻りです」(未来)
 うんとひねくれて、
「先ほど連絡がありました。もうすぐお戻りです」
 だと、現在進行形かもしれない。まあ、未来と考えるのが無難だろう。
 このあたりは継続系の動詞(持つ……etc.)と瞬間系の動詞(戻る……etc.)の違いってことになりそうだが、深入りするのはやめる。
『敬語再入門』が「スマートな尊敬語」としているのはいささか言葉足らずで、このあたりは同書のP.52〜を読んでもらうしかない。
 簡単に言うと、
「お持ちになっていらっしゃいます」
「お持ちでいらっしゃいます」
「お持ちになっています」
 が長いと感じる人やうまく使えない人は「お持ちです」のほうが簡便ということ。
 簡便なだけあって制約もあり、↑のように時制があいまいになるのが弊害のひとつだろう。もうひとつは敬度が低く感じられること。
 この点に関しては『敬語再入門』は言及していない。↑のテーマサイトのNo.3のかたの説明が適確な気がする(このかたのコメントはかなり信頼できる)。

40分


メモ2「読んでいる」の尊敬語 


 以下、主として『敬語再入門』のP.52を参考に。
「読んでいる」を尊敬語にするとどうなるのか。丁寧形の「読んでいます」で考えてもよいが、煩雑になるので、丁寧形は無視する。

 まず、「レル敬語」を使うか「ナル敬語」を使うか、という問題がある。
「読む」の「レル敬語」は「読まれる」
「読む」の「ナル敬語」は「お読みになる」
「レル敬語」は間違いではないが、
1)受身などとまぎらわしいことがある
2)敬度が低い
 などの理由から、基本的には避けたい。「制約が少ない」「初心者でも使いやすい」といったメリットはあるが、ここでは無視する。
「読んでいる」は「読む」と「いる」の複合動詞と言っていいだろう。「ナル敬語」の尊敬語の形には下記がある。
1)お読みになっている(「読む」を尊敬語にした形)
2)読んでいらっしゃる(「いる」を尊敬語にした形)
3)お読みになっていらっしゃる(「読む」と「いる」を尊敬語にした形)
 1)や2)のように一方を敬語にする場合、2)のように後半を敬語にするのが一般的なので、2)が一番多く使われるらしい。
 3)は尊敬語を2つつなげているが、「二重敬語」ではない。「敬語連結」という形で、多少クドくはあっても、問題のない敬語の使い方。
 詳しくは下記をご参照ください。
【よくある誤用34──敬語編4 二重敬語】
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n133372

 1)〜3)を長いと感じる人に『敬語再入門』がすすめているのが「お読みです」の形。敬度が低く感じられるなら「お読みでいらっしゃる」にすればいい。
 ちなみにレル敬語を使うなら、
4)読まれている(「読む」を尊敬語にした形)
5)読んでいらっしゃる(「いる」を尊敬語にした形。2)と同形)
6)読まれていらっしゃる(「読む」と「いる」を尊敬語にした形)
 たしかにかなりヘンな感じがする。



メモ3 「お答えできる」の尊敬語  教えて! goo 


 テーマサイトは下記。
【「答えができる」の尊敬語】
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14138056579

 大前提として、原形の「答えができる」はおかしのでは。ここがおかしいので、「お答えができる」はいろいろな意味でおかしくなる。
 原形は「答えられる」「答えることができる」あたりだろう。
「答えられる」の尊敬語に関しては、『敬語再入門』のP.50〜に「可能表現・複合動詞の尊敬語」の解説がある。正解は「お答えになれる」と明記されている。
 可能表現の尊敬語は〈尊敬語を作ってから可能形にする〉ものらしい。ナル敬語を使ってもレル敬語をつかっても同じ形になるのか? なんて美しい。
 答える→お答えになる→お答えになれる(ナル敬語の場合)
 答える→答えられる(尊敬)→お答えになれる(レル敬語の場合)
 順番が逆になった下記はおかしい。
 答える→答えられる(可能)→お答えられになる
 ほかの例で考える。
 読む→お読みになる→お読みになれる
 読む→読める→お読めになれる×
「答えることができる」も先に可能形にしているので、このままでは尊敬語にしにくい。

 ちょっと気になるのは「できる」をナル敬語にした「おできになる」。「できる」はレル敬語にしにくいので無視する。
 これは「する」の可能形ではなく、そこから派生した「うまい」「堪能」などの意味だろう。「勉強がおできになる」「英語がおできになる」……etc.
【「できる」「得意」「上手(じょうず)」「うまい」──ほめ言葉の迷宮 日本語】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1805.html

 これはこれでアリだろう。ザアマス言葉のにおいがしてかなり気持ちが悪いので、自分では使えない。
 ここから類推して「答えることがおできになる」も間違いではないのかもしれないが、あえて使う理由は見当たらない。

 質問の本題に関して。
①お答えができる方はいらっしゃいますか。
 ↑の話にあてはめると、「お答えになれる方はいらっしゃいますか」。
 これが敬語として自然かというと……いったいどんな場面で使うのか想像できない
 たとえばセミナーで講師が参加者に訊く場合。
「お答えになれる方はいらっしゃいますか」よりも「おわかりの方はいらっしゃいますか」くらいのほうが自然に感じる。このあたりは、文脈がないと判断できない。
 相手に「できるか否かを訊くのが失礼」という考え方もあるが、↑くらいなら大丈夫だろう。

②全問お答えができ(た)ら、賞品を進呈します。
 ↑の話にあてはめると、「全問お答えになれたら、賞品を進呈します」。
 これも間違いではないだろうが、見慣れない。
「全問正解の方には賞品を進呈します」くらいだろう。




メモ4「お/ご~~申し上げる」にできる言葉 Yahoo!知恵袋 


 テーマサイトは下記。
【「感謝申し上げます」は問題なしで、「ご感謝申し上げます」はだめな理由】
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11138590471

 以下、主として『敬語再入門』のP.239から抜粋。
「お/ご~~申し上げる」の形にできる言葉は意外に少ない。
 同書には、以下の言葉があげられている。
お祈り・お祝い・お悔やみ……etc.
ご挨拶・ご暗示・ご依頼……etc.
 特記事項としては下記があげられている。
・「お」の場合、「お/ご~する」がつくれる語よりかなり少ない
・「お悔やみ」は「申し上げる」のほうがなじむ。
・「ご」の場合、「ご依頼・ご助言・ご注意・ご同情・ご了承」など、「ご~する」より「ご~申し上げる」のほうが落ち着く語もある。
・漢語の熟語に「ご」をつけずに「挨拶申し上げる」という人もいる(敬度は下がる)。
・「感謝申し上げる」「尊敬申し上げる」「失礼申し上げる」など、「ご」のつかない形でのみ使う語もある。

 o( ̄ー ̄;)ゞううむ
「ご尊敬申し上げる」なら使えそうな気がするが……。 




メモ5「ございます」 Yahoo!知恵袋 


「ございます」の意味は2つに大別できる。
 クダクダ書くよりも『敬語再入門』P.257から転載するほうが早い。
==============引用開始
ございます・……でございます
「ございます」は「あります」の、「でございます」は「です」の、さらに敬度の高い丁寧語。「こちらに書類がございます」「私が責任者でございます」。その他、「うれしゅうございます」のように「形容詞+ございます」の形も作れる。II人称者について「(あなたは)明日はお仕事がございますか」「(あなたは)田中さんでございますか」と使うのは、誤りとまではいえないが、違和感を感じる人もいて、それぞれ「明日はお仕事がおありですか」「田中さんでいらっしゃいますか」のほうが無難。
==============引用終了

 同じ「ございます」に見えるが、意味が違う。
「明日はお仕事がございますか」の通常形は「明日は仕事がありますか」。
「田中さんでございますか」の通常形は「田中さんですか」。
 だから無難な高敬度形(なんじゃ?)にも違いが生じる。

 素朴な疑問なんだけど、「でございます」の元々の原形(重言だな)は「であります」だった気がする。
 軍隊映画なんかで聞く「田中であります」の類い。これだと「ございます」⇔「あります」で一本化できる。
「田中であります」がしだいに崩れて「田中です」になったので、2つの意味になったような。こう考えるとスッキリする。
 こちらからたどっていくと、「田中さんですか」の敬度を上げた形は「田中さんであられますか」になりそうだけど、さすがに現代語としては不自然かもしれない。
 辞書の記述でこのことが読み取れたら達人クラスだと思う。


https://kotobank.jp/word/%E5%BE%A1%E5%BA%A7%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99-265952#E5.A4.A7.E8.BE.9E.E6.9E.97.20.E7.AC.AC.E4.B8.89.E7.89.88
==============引用開始
大辞林 第三版の解説
ございます【御座います】

( 動サ特活 )
〔動詞「ござる」に助動詞「ます」の付いた「ござります」の転。近世江戸語以降の語〕

「ある」の意の丁寧語。 「お探しの本はここに-・す」

(補助動詞) 「ある」の意の丁寧語。 「明けましておめでとう-・す」 「ただいま帰りまして-・す」 「どなた様で-・すか」 〔活用は「-・せ(-・しょ)|-・し |-・す |-・す |-・すれ |○」〕
==============引用終了

==============引用開始
デジタル大辞泉の解説
ござい‐ま・す 【御座います】

[動サ特活]《「ござります」の音変化。近世江戸以来の語》
1 「ある」の意の丁寧語。「あります」より丁寧な言い方。「おあつらえ向きのお品が―・す」「何も―・せんが、どうぞ召し上がれ」
2 (補助動詞)補助動詞「ある」の意の丁寧語。「すでにお願いして―・す」「いかがお過ごしで―・しょうか」「ただ今ご紹介いただいた田中で―・す」「おめでとう―・す」「いっそ死にとう―・す」
◆活用は「ございませ(ございましょ)・ございまし・ございます・ございます・ございますれ・〇」。「ござります」より丁寧の度合いが低く、打ち解けたときに用いられ、さらに、なまって「ござえます」「ごぜえます」ともなる。また、「さようでござい」などの「ござい」は「ございます」のぞんざいな言い方。2の「…でございます」の形は口語文体の敬体の一で、「です」体・「ます」体・「であります」体に対して「でございます」体とよばれることがある。
==============引用終了



メモ6 「お高くとまっている」の「お」の働き


 テーマサイトは下記。
【お高くとまっているという言い方がありますが、これは尊敬語ですか?】
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13140810993
 
 質問内容は、タイトルのまんま。
 答えは専門書に明記されている。
 結論を先に書くと、一般の「お高い」なら尊敬語。過剰敬語気味なので個人的には使わない。
「お高くとまる」は〈皮肉や茶化した表現として固定化〉した例で、分類としては美化語。ちょっと無理も感じるが、定評のある書籍なので逆らいません。
 尊敬語にはならないので、「あえて言うなら美化語」ということなのだろう。

 2つの側面から考える必要がありそう。

●形容詞・形容動詞につく「お/ご」
 P.123〜に〈「お/ご」の整理〉という項目がある。
 接頭語の「お/ご」を機能の面から4つに分けている。
1)尊敬語
2)謙譲語I
3)丁寧語
4)美化語
 敬語を旧来の3分類で考えるなら、「美化語」は「丁寧語」の一種になる。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%95%AC%E8%AA%9E

 あげられている例のうち、形容詞・形容動詞が出てくるのは下記。
1)尊敬語
お若い/おきれい/ご熱心
3)丁寧語
お暑いですね/お寒うございます
※これは特殊な例と考えるほうがいいだろう。

 ちょっと意外だったが、同書を見る限り、形容詞・形容動詞を美化語として使う例はなさそう。
「最近お野菜がお高いですこと」
「もう少しお安くなりませんと買う気になりませんわ」
 相当気持ちが悪いけど、美化語もアリじゃないかな。
 一般的な「高い」の意味で「お高い」と使うのは尊敬語になる。これも過剰敬語気味なので個人的には使わない。
「背のお高いかただったのですね」
「さすがにお高いご洋服をお召しでした」


●美化語の醜化語?用法
 P.108〜のテーマは〈美化語になる語・ならない語〉。
 詳細な分類がある。
〈③「お/ご」の付かない形が、同じ意味の語として成り立つもの〉の(f)をひく。
==============引用開始
(f)付けると皮肉や茶化した表現になるもの 皮肉や茶化した表現として固定化した例として「おあいにくさま・ご大層・ご乱行」など。
==============引用終了
「ご乱心」などもそうだろう。
「同じ意味」はちょっと疑問だが、スルーしておく。
 これは前に書いた「醜化語」の話だろう。
【「醜化語」の「ご」「お」】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2138.html



メモ7 「お述べする」が不自然な理由



mixi日記2015年01月24日から

 直接的には下記の続きだろうな。
【読書感想文/『敬語再入門』(菊地康人/講談社学術文庫/2010年3月10日第1刷発行)】〈2〉メモ1「お/ご~だ(です)」 教えて! goo
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-3120.html

 テーマサイトは下記。
【「述べる」の謙譲語は「お述べする」が不自然なのはなぜか】
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11141000336/a350089689
==============引用開始
「述べる」の謙譲語は「お述べする」が不自然なのはなぜか

「話す」の謙譲語は「お話しする」
「書く」の謙譲語は「お書きする」
「読む」の謙譲語は「お読みする」

ならば
「述べる」の謙譲語は「お述べする」ではないのか、という疑問です。

尊敬語には質問が過去に出ているのですが、謙譲語については質問が出ていないこともあり質問させていただきました。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1179216646
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1427472759...
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1163159341...

「述べる」は「自説的(話す内容ではなく、話すという行為に重きがおかれているという意味だと思います)」であるため、相手を必要とする敬意表現にはなじまないという説明も見られますが、それでは尊敬語に不自然さを感じないことを説明できません。

どうか詳しい方にご教授いただければと思います。

【補足】
コメントありがとうございます。補足させてください。
美化語の「お」と「ご」、また、慣用的に「お」がついている表現についてはここでは問題にしません。

主な質問である「『お述べする』が不自然なのか」につきましても、引き続きご指導いただければと思います。
==============引用終了


「述べる」を謙譲語にすると。
結論を先に書くと、一般に尊敬語の「お述べになる」は使われますが、謙譲語の「お述べする」はほとんど使われないようです。理由は「慣習」としか言えません。論理的な理由があるとは思えません。

当方がバイブルにしている『敬語再入門』の記述を基本にして、デアル体で失礼します。
『敬語再入門』の詳細に関しては下記をご参照ください。
【読書感想文/『敬語再入門』(菊地康人/講談社学術文庫/2010年3月10日第1刷発行) 】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2327.html
【読書感想文/『敬語再入門』(菊地康人/講談社学術文庫/2010年3月10日第1刷発行)】〈2〉メモ1「お/ご~だ(です)」 教えて! goo
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-3120.html

 まず、通常の動詞を尊敬語にする形。P.38~。
●レル敬語
 述べられる
●ナル敬語
 お述べになる
 一般にレル敬語のほうが制約が少なく、習熟しやすい。
 ただし、ナル敬語に比べて敬度が低い。
 個人的には、このほかに受身とまぎらわしい場合があることが大きな問題だと思う。「見られる」「食べられる」etc.……
 これらの動詞に「特定形」(P.226~)(ご覧になる、召しあがる)があるには、偶然ではないかも。

 通常の動詞を謙譲語にする形。P.68~
●お/ご~する
 お述べする
●お/ご~いたす
 お述べいたす
●お/ご~申し上げる
 お述べ申し上げる
※このほかに「~なさる」「~なされる」という形もある。

 話を簡略化するために、「ナル敬語」と「お/ご~する」に限って書く。ほかの形もほぼ同様。
 まず「お述べになる」について。
 P.40~に〈「お/ご~になる」といえない語〉という項目がある。それを見る限り「お述べになる」を×にする理由は見当たらない。
 ただし、下記の記述がある。
==============引用開始
C.慣習的になる敬語が(「お/ご」が)なじまない語
「ねじる・ほどく・運転する・運動する・営業する・実験する・優勝する」(これも「運転なさる」以下は可)。
この(3)-Cは理屈では説けないだけに、慣れない人には最も厄介かもしれません。
==============引用終了

 次に「お述べする」について。
 P.74~に〈「お/ご~する」といえる語〉という項目がある。詳細なリストがある。
[「…に」を高める]語のなかに「お答えする」「お伝えする」「お話しする」「ご説明する」「ご報告する」など、同じような意味の言葉はありますが、「お述べする」はない。
 言えるか言えないかは慣習によるところが大きいようです。

 個人的には、「お述べになる」は基本的に使わない気がする。
「おっしゃる」「お話しになる」などのほうが自然に感じるから。
「お述べする」は、使わない。
「申し上げる」「お話しする」などのほうが自然に感じるから。

 基本的には、〈「お/ご~になる」といえる語〉と〈「お/ご~する」といえる語〉は共通することが多いと思う。
 たとえば、↑にあげた「ねじる・ほどく・運転する・運動する・営業する・実験する・優勝する」はどちらも×だろう。
 ↑であげた「食べる」は「お食べになる」は△ですが(フツーは「召しあがる」)、「お食べする」は×だろう。
 理由は、「慣習」しか考えられない。

あえて言うなら、「まず結論を述べる」などと書く(「言う」はなおさら)と偉そうな印象がある。そんな偉そうな言葉は謙譲語になじみにくい気がする。



メモ8 ご利用する・ご利用してください・ご添削してください 教えて! goo



mixi日記2015年04月21日から

 テーマサイトは下記。
【ご利用する・ご利用してください・ご添削してください】
https://oshiete.goo.ne.jp/qa/8964463.html
==============引用開始
下記のページにあるごとく「ご○○する」は謙譲語の表現であり、謙譲語の主語は自分や身内ということになっています。
http://d.hatena.ne.jp/kazsa/20140323/1395564359
しかし下記のページには、「ご利用する」という謙譲語はない旨が記されています。その理由は動詞の種類が違うということなのでしょうか(意味を考えると、「ご利用する」が尊敬語であろうことはわかります)。「ご提供する」ならば、確実に謙譲語であろうこともわかります。
http://bizkeigo.koakishiki.com/henkan-riyousuru. …
さらに、目上の人に何かを「利用してください」と言う場面で、「ご利用してください」という言い方を聞きますが、これは誤用であって「して」は不要だとも記されています。「ご利用ください」が自然に通じることはわかりますが、なぜ「ご利用してください」が誤用になるのでしょうか。個人的には違和感がないため、理由を明示していただかなければ納得できません。
問題点を明らかにするために、「ご添削してください」についても誤用になるのかどうか、ご教示いただければ幸いです(「ご利用してください」ならば便益を得るのは相手、「ご添削してください」ならば便益を得るのは自分であることに注目して質問しています)。
==============引用終了

 ときどき興味深い質問する人と認識している。
 質問がかなりむずかしい問題を含んでいるが、どう転がるのだろう。
 とりあえず、当方のコメントを回収しておく。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 質問が複数ありますね。
 以下の3つだと思いますが、当方に勘違いがあるようならご指摘ください。問題が複雑なので、ちゃんと説明できるかどうか……。 
1)「ご利用する」という謙譲語がない理由
2)「ご利用してください」が誤用になる理由
3)「ご添削してください」は誤用か否か

1)「ご利用する」という謙譲語がない理由
〈「ご利用する」という謙譲語がない〉というのは少し違うと思います。
「利用する」は「ご〜する」の形の謙譲語にしにくいということでは。
 これは理屈では説明できません。「慣例」としか……。

 詳しくは下記をご参照ください。
【「袋にお入れいたしますか」「お/ご~いたします」は二重敬語か Yahoo!知恵袋】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2405.html
『敬語再入門』(菊地康人)のP.74~に〈「お/ご~する」といえる語〉の話が詳しく出ています。
 リストに「ご利用する」「ご使用する」「お使いする」などはありません。
 たとえば目上の人の何かを使わせてもらう場合、↑のような言葉は使わないでしょう。
「お使いする」を見ればわかるように、「熟語動詞」(仮にこう呼びます)か否かは関係ないはずです。
「便益」などの考え方でも説明できません。同じような場合でも「お借りする」「拝借する」なら使えるのですから。
 あくまでも「慣例」でしょう。
 かわりに、(悪名高い)「利用させていただく」「使わせていただく」などを使うことになります。

2)「ご利用してください」が誤用になる理由
 ほかの人の回答で解決しているようなので省略します。
 当方は下記のように考えています。
235)【「お○○してください」「ご○○してください」「お~してください」「ご~してください」☆日本語教師☆】玉石混交
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1332.html

3)「ご添削してください」は誤用か否か
「して」が入るのは2)と同様の理由で誤用とされます。「便益を得る」のが先方でも自分でも関係ないでしょう。


>・丁寧語の「ご」をつける場合は「ご○○」を目上の人の動作・作業を表す名詞として扱っているため、「する」は不要
>・丁寧語「ご」をつけない場合は目上の人による一連の動作・作業の想定しておらず、サ行変格活用動詞として扱っているため、適切に活用させる必要がある
 そういう考え方はしないと思います。

 たとえば『敬語再入門』のP.45に主な尊敬語の4つの形を整理した表があります(添付写真参照。見にくければ下記のリンク先をご参照ください)。
 すべて動詞として扱っています。
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-3271.html

 漢語Aと漢語Bの違いは、以下のとおりです。理由は「慣例」です。
==============引用開始
漢語Aとは「利用・卒業」など「ご」と結びつきうるもの、漢語Bは「運転・退学」など「ご」と結びつくことのできないものです。(P.44)
==============引用終了

 ちなみにP.43には下記の記述があります。
==============引用開始
 このように「──なさる」と「お/ご〜なさる」は、使える動詞の範囲が違うので、本書では、片や──、片や〜で示します。もちろん、両方とも使える語も多く、その場合は「ご卒業なさる」のほうが「卒業なさる」より高い敬度ですが、それほど大きな差でもないでしょう。
==============引用終了
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

尊敬語4パターン(2015-04-18)


 ちょっと補足しておく。
「敬語の指針」はネット上にあるので、多くの人が参照しているが、内容には不備も感じられる。当方レベルが読んでもいろいろ問題を感じるってことは相当ヤバいのでは。
【文化庁「敬語の指針」に対する言いたい放題】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2220.html

 何より文章がヒドすぎる。ただ、下記だと遊びすぎって気もする。
【敬語おもしろ相談室】
http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/keigo/index.html

 No.5でご紹介いただいた下記は興味深い。ただ、ちゃんと読むとたいへんそうだな。
http://web.ydu.edu.tw/~uchiyama/bunpo/keigo.pdf

 今回の問題についても、肝心の部分が……。
〈「お/ご~する」といえる語〉って問題だとどうにもならないだろう。
 なんせ、最大の決め手が「慣例」なんだから、最終的には『敬語再入門』のようにリスト化するしかテがない。
 先行コメントでさまざまな説が飛び交っているが、あれで質問者が判断できるのだろうか。

「慣例」であることをうまく伝えるための例がないだろうか。
したう→お慕いする
愛する→×お愛する

 漢語系はとくに「お/ご」がつきにくいものが多い気がするので、なんとも……。


【20150419追記】
「利用する」を敬語にするとどうなるか考えてみる。

●丁寧語 
「利用します」。
 丁寧語を敬語ではないようなことを書く人もいる。敬度が低いから誤解しているのだろう。3分類で見ても5分類でも見ても、丁寧語は敬語のひとつのはず。

●謙譲語
 もっとも基本的なのは「お/ご〜する」の形だろう。
「利用する」はこれがつくれない(泣)。理由は……やはり「慣例」としか言えない。おそらく、そもそも使用例が少ないからでは……と思わなくはない。
 具体的を考えてみる。
 バスツアー会社がツアー参加者に告知する。
  原形 ○○PAのトイレを利用します
  謙譲語II ○○PAのトイレを利用いたします
 謙譲語I、謙譲語IIの話はできるだけしたくないのだが……。
 この場合「いたします」は聞き手(ツアー参加者)に対する謙譲語(II)。「○○PAのトイレ」(の所有者)に対する敬語ではない。
 特別な計らいで△△美術館のトイレを利用させてもらうとする。
 △△美術館に対する謙譲語Iは……想定できない(泣)。
 やはり、「△△美術館のトイレを利用させていただきます」あたりだろう。

 この場合ほぼ同じことを「借りる」とも言える。意味はほぼ同じだが、「借りる」なら「お借りします」にできる。やはり理屈ではなく「慣例」なのだろう。
・丁寧語
「借ります」(「拝借します」なら謙譲語I+丁寧語)
・謙譲語
  謙譲語I
  △△美術館のトイレをお借りします
  △△美術館のトイレを拝借します
  謙譲語II&謙譲語II(敬度が高くなる) 
  △△美術館のトイレをお借りいたします
  △△美術館のトイレを拝借いたします

●尊敬語
 これは↑に書いたとおり。
「ご利用になる」「ご利用なさる」「利用なさる」「利用される」の4パターンがすべて使える。


 ……とここまで書いて質問板を見たら、No.9のコメントが入っていた。
 そうか。さすがだな。
「受け手尊敬」ですか。これは下記で教えてもらった渡辺実の用語。その節はお世話になりました。
「謙譲語A」は『敬語』(菊地康人)などで使われている用語。「敬語の指針」などで言う謙譲語I。
【「かしこまりました」は謙譲語なのでしょうか】コメントNo.13参照
https://oshiete.goo.ne.jp/qa/8499357.html

 ただ、〈「話す」←→「話される」・「渡す」←→「渡される」〉と考えると、「利用する」←→「利用される」と考えることもできるような……。
 さらに厄介なのは、いろいろなパターンがあること。
 詳しくは下記をご参照ください。
【「袋にお入れいたしますか」「お/ご~いたします」は二重敬語か Yahoo!知恵袋】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2405.html
 以下は一部の抜粋(重言)。
================================引用開始
[「……を」を高める]
 お諌めする・お祝いする(「XのYを祝う」のXを高める。美化語用法も)・お送りする(人を送り届ける)(以下略)

[「……に」を高める]
 お会いする(「お目にかかる」のほうが好まれるが、「お会いする」も可)・お祈りする(神仏に。美化語用法も)(以下略)

[「……から」を高める]
 お預かりする・おいとまする・お受けする(「XのYを受ける」のXを高める用法も)・お受け取りする・お借りする・お習いする

[「……と」を高める]
 お分かれする(美化語的用法も)
(以下略)

[「……のために」を高める]
 お開けする・お祈りする・お書きする・
(以下略)

[「……について」を高める]
 お噂する(「Xのお噂をする」とも)
(以下略)
================================引用終了

 [「……を」を高める] [「……から」を高める] あたりは対応関係がわかりやすいけど、[「……に」を高める] だと微妙な気が……。
 [「……のために」を高める] だと、何がなんだか。
「〜られる」と言うより「〜てもらう」と考えるほうがいいかな。





メモ9 ご指摘させていただいた Yahoo!知恵袋



mixi日記2015年04月21日から

 テーマサイトは下記。
【『ご指摘させていただいた』と言う日本語はおかしいのでしょうか?】
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14144392654/a357102938
 質問内容はタイトルのとおり。

 結論を先に書くと、「誤用」か否かという質問なら、「誤用ではない」。
 おかしいか否かという質問なら、文脈しだいとしか言えない。
 基本的にはおかしい場合が多いと思うが、100%ナシではない。

「ご指摘させていただいた」を分解する必要があるだろう。
 以降、基本的に現在形の「ご指摘させていただく」で考える。
 おそらく「指摘する+させてもらう」が原形と考えるのがわかりやすい。
 敬語連結であることを説明するのなら、「指摘させる+て+もらう」と考えるほうがよいと思うが、ここではやめておく。

●「ご指摘する」と言えるか否か
 まず考える必要があるのは、「ご指摘する」と言えるか否か。これは「慣例」によるところが大きく、理屈で考えてもどうにもならない部分がある。『敬語再入門』に頼るのが無難。
【「袋にお入れいたしますか」「お/ご~いたします」は二重敬語か Yahoo!知恵袋】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2405.html
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【追記】
『敬語再入門』のP.236~238の「敬語便利帳」からひく(こちらのほうがP.75より例が多い)。
「お/ご~する」にできるものは、ほぼ「お/ご~いたす」にできるらしい(例外が何かはのっていない)。
==============引用開始
[「……を」を高める]
 お諌めする・お祝いする(「XのYを祝う」のXを高める。美化語用法も)・お送りする(人を送り届ける)(以下略)

[「……に」を高める]
 お会いする(「お目にかかる」のほうが好まれるが、「お会いする」も可)・お祈りする(神仏に。美化語用法も)(以下略)

[「……から」を高める]
 お預かりする・おいとまする・お受けする(「XのYを受ける」のXを高める用法も)・お受け取りする・お借りする・お習いする

[「……と」を高める]
 お分かれする(美化語的用法も)
(以下略)

[「……のために」を高める]
 お開けする・お祈りする・お書きする・
(以下略)

[「……について」を高める]
 お噂する(「Xのお噂をする」とも)
(以下略)
==============引用終了
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 この[「……に」を高める]語のリスト中に、「ご指摘する」がある。ちょっと引っかかるのは、相手のミスなどを「指摘する」場合に使えるか否か。
 同じリストに下記の記述がある。
==============引用開始
ご注意する(高めるべき相手に「注意する」はやや不自然だが、時に使う)
==============引用終了 
「ご指摘する」も同様だろう。

 つまり、「指摘する+させてもらう」の両方を謙譲語にしたものが、「ご指摘させていただく」。
 後半だけを謙譲語にしたのが「指摘させていただく」ということ。当然、「ご」がつくほうが敬度が高い。


●「させていただく」の働き
 これがまたややこしい話で、諸説が流れている。当方の考えは下記参照。
【よくある誤用32──敬語編2「~させていただく」「~させていただきます」「~(さ)せていただく」「~(さ)せていただきます」】
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n132890

 ちょっと補足する。『敬語再入門』のP.191〜に〈「させていただく」の「乱れ」とその正体〉という項がある。これがわかりやすいだろう。
「させていただく」の本来の用法は、〈相手から許可・恩恵を受ける意味であること〉〈その「恩恵の与え手」を高めること〉という〈二重の意味で敬度の高い表現〉としている。
 だが違う側面もあるらしい。
==============引用開始
 ところで、日本語には、「実際はそうでなくても、あたかも相手から恩恵や許可を得たかのように見立てて述べるのが、相手を立てることになる」という発想があります(→§4)。実際には「案内してやる」のでも、「ご案内させていただきます」と言うようなのが一例で(謙譲語I「ご案内する」に「させていただく」が続いたもの)、これは、相手を貴人に見立て、許しを得て案内させてもらう光栄に浴するという発想です。パーティーの案内を受けて「出席させていただきます」と答えたり、「本日休業させていただきます」と掲示したりするのも、パーティーの案内を“出席許可の恩恵”ととらえ、実際には自分で勝手にする休業を“お客様のお許しを得て”と捉える発想です。
==============引用終了
「ご指摘させていただく」も単なる「見立て」だろう。実際には「指摘してやる」。さらに過激に言えば「指摘して恥をかかす」だから。


●「ご指摘させていただく」を使う例
「ご指摘させていただく」は間違いではない。だが、高めるべき相手に使うにはやや不自然な「指摘する」を、非常に敬度が高い言い回しの中で使うので、自然な状況はきわめて限られるだろう。
 たとえば社長(うんと偉い人って意味)が書いた文章に関して「忌憚のない意見を聞かせてほしい」と言われる。いろいろ不備があるので、しかたがなく覚悟を決める。
「どうしてもということでしたら、僭越ではありますが、ご指摘させていただきます」
 これならさほどおかしくないだろう。
 おかしくはないだろうが、社長の文章の不備を指摘してどんな禍根が残るのかは知らない。
 王様の素行の悪さを見かねて「ご注意させていただいた」家来が幸せになるとは思えない。

赤い本(ここがヘンだよ『日本語練習帳』)からの抜粋一覧

「赤い本」のAmazonデータ。
http://tinyurl.com/lr63og

 下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2020.html
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【8】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1821744441&owner_id=5019671


【板外編1】「~たり」の使い方
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-278.html
【板外編2】読点と使い方の2つの原則と6つの目安
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-145.html
【板外編3】文語調の表現は避ける
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-43.html
【板外編4】「ラ抜き言葉」を防ぐ方法
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-96.html
【板外編5】──重言の話3
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-59.html
【板外編6】「起点のヨリ」と「比較のヨリ」
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-685.html
【板外編7】デス・マス体が書きにくいワケ1】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-277.html
【板外編7-2】デス・マス体が書きにくいワケ2
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-745.html
【板外編7-3】デス・マス体が書きにくいワケ3
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-350.html
【板外編8】常用漢字表の話
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1189.html
【板外編9】文法はお好きですか?──そんな物好きな人はいません
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1203.html
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【板外編9-2】文法はお好きですか?──やっぱりどう転んでも嫌いです
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1214701456&owner_id=5019671
【板外編10】体言止めの使い方(2009年11月06日)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-769.html
【板外編11】新死語──使いにくくなった言葉たち(2009年12月11日)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-905.html
【板外編12-1】最上級がらみの誤用──「もっとも〇〇な~のひとり」etc. 2009年12月28日
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-935.html
【板外編12-2】最上級がらみの誤用──「最も適切なものを下記のなかから選びなさい」2010年02月11日
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1034.html
【板外編13】「ように+否定形」の話 2010年04月30日
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1195.html
273)【【板外編14】接続詞の使い方】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1442.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1551101443&owner_id=5019671
429)【板外編15】デス・マス体の文末に変化をつける方法
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1830.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1681371202&owner_id=5019671
360)【板外編16】「カラ」と「ニ」の話】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1710.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1641980391&owner_id=5019671
【板外編17】句読点の打ち方──「主語のあとに打つ」「一文が長いときには多めに打つ」はデタラメ
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-3303.html
【板外編18】扱い 文末に変化をつける方法(赤い本P110〜134)※公開制限中
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-3376.html
【板外編19】扱い 指示語の減らし方(P135〜149)※公開制限中
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-3377.html

【「~だ」と「~である」はどう違うか】(2009年08月02日)
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1243594308&owner_id=5019671
【「~だ」と「~である」はどう違うか2──やわらかい感じがする文章を書くために】(2009年09月02日)
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1272091106&owner_id=5019671

【表記の話30────中 なか】英語で考えてみる?

 下記の仲間。
日本語アレコレの索引(日々増殖中)【19】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-3330.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1959556460&owner_id=5019671

mixi日記2017年月日から

 下記の仲間。
【「表記の話」のバックナンバー】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2902.html

 個人的な覚書に近い。ちょっと必要性を感じたもので……。
「中」と「なか」をどう使い分けるか。
 前に書いたと思うが、見つからないので書いてしまう。
 一般的な表記の基準だと、「なか」はめったに使わない。
 たださぁ。
 漢字にすると非常にイヤな感じになることがある。
 中でもイヤなのは←みたいな場合。これが「中でも、〜」になるともっと気持ちが悪いかも。
 個人的には使わない。繰り返すが、個人的な覚書に近いもんだから、人に押し付ける気は毛頭ない。
 知り合いの編集者と話をすると、ほぼ同じような感覚だった。使い分けのルールを説明するのがいささかメンドーだったが、英語を持ち出すとわかりやすい気がした。

 英語でinのイメージのものは「中」を使う。
 英語でone ofのイメージのものは「なか」を使う。

 そうすると、「箱の中」「なかでもイヤなのは」「なかでも、〜」ということになる。
「家の中」「家族のなか」ということになる。
 これで一応使い分けができそうだが、実はさらに微妙な例がある。
「雰囲気の中」「騒然とした中」といった例。inのイメージだから「中」なのかもしれない。
 しかし「雰囲気」や「騒然(とした)」には具体的な容器が想定できない。これをどちらにするのかが悩ましい。
 inだから「中」……でよいのかもしれない。でもなんかこのテは「なか」にしたい。
 
 こんな曖昧な話のあとでは何も説得力がないかもしれないが、微妙な言葉の違いを説明するのに英語を使うと有効な場合がある。
 これも時々考えるんだけど、だいたい頓挫する。
・助詞の「ヘ」と「ニ」の使い分け
 「ヘ」は方向を表わす。英語で言えばforのイメージ。
 「ニ」は目的地を表わす。英語で言えばtoのイメージ。
・助詞の「ト」と「ニ」の使い分け
 「ト」は双方向を表わす。英語で言えばwithのイメージ。
 「ニ」は片方向を表わす。英語で言えばtoのイメージ。
・助詞の「ハ」と「ガ」の使い分け
 「ハ」は主題を表わす。英語で言えばas forのイメージ。

 どうもピンと来ないってか。だから頓挫するのかも。
 もっといい例がないもんか。

【「表記の話」のバックナンバー】

【「表記の話」のバックナンバー】

356)【表記の話5──「生まれる」か「産まれる」か「生む」か「産む」か】から

==============引用開始
 表記(漢字の使い分け)の問題は2種類に分けて考える必要があると思います。

1)使い分けないと間違いになる場合
2)使い分けるのは単なる「決め」の問題の場合

 たとえば「謝る」と「誤る」は明らかに意味が違うので1)でしょう。
「誤った」ことを「謝る」とは書けても、逆はありえません。このほかに「過ち」のことを考えだすと、ちょっと話がややこしくなります(笑)。

「生まれる」と「産まれる」の場合は2)でしょう。
 汎用性が高いのは「生まれる」でしょうから、「産まれる」と書くべきところを「生まれる」と書いても間違いではありません。単なる「決め」の問題です。ただ、逆にムヤミに「産まれる」を使うとヘンな感じになります。
 
 世間で広く使われている新聞の表記の基準だと、「生まれる」(生む)と「産まれる」(産む)の使い分けはおおむね以下のとおりです。
【生】〈死の対語〉
生まれ変わり、生まれ月、生みの親、傑作を生む、新記録が生まれる、明治生まれ、利潤を生む
【産】〈主として出産関係〉
産みの苦しみ、産み月、卵を産む

 上記の例のうち、「生みの親」あたりは悩ましいところかと思います。
「傑作を生むための産みの苦しみ」はヘンじゃないか、と言われても当方は責任がもてません。
==============引用終了

 公文書には、一応決まりがあるそうです。どういう必要があるのかは知りません。
【公用文における漢字使用等について】
http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/joho/kijun/sanko/koyobun/pdf/kunrei.pdf
 ↓
http://www.clb.go.jp/info/other/houreiniokerukanji.pdf
http://www5d.biglobe.ne.jp/Jusl/Bunsyo/BunKanjiH22.html

 文化庁の「異字同訓」の漢字の使い分け例(報告)というのもあります。これがまた中途半端で、誰が参考にしているのかは知りません。
http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/bunkasingi/pdf/ijidoukun_140221.pdf
 ↓
http://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/kokugo/hokoku/pdf/ijidokun_140221.pdf


 当方は長年校正の仕事をしていますが、漢字の使い分けは『記者ハンドブック』(共同通信社)、『朝日新聞の用語の手びき』などを参考にしています。


95)【表記の話──「生かして」か「活かして」か】2009年11月30日
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-871.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1351352794&owner_id=5019671

100)【表記の話【2】──「子供」か「子ども」か】2009年12月04日
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-956.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1354417549&owner_id=5019671

125表記の話【4】──「一人」か「独り」か「ひとり」か(【3】は欠番)
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1014.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1408645232&owner_id=5019671

356)【【表記の話5──「生まれる」か「産まれる」か】】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1684.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1636773221&owner_id=5019671

248)【早口 速口 早足 速足】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1345.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1525205654&owner_id=5019671

469)表記の話7──【「形式名詞」の話】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1915.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1703657921&owner_id=5019671

478)【表記の話8──「他人事」「人事」「人ごと」「ひとごと」「たにんごと」】
http://http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1941.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1720867247&owner_id=5019671

 これを〈9〉扱いにしよう。
295)突然ですが問題です【日本語編19】──正油/醤油 玉子/卵──【解答?編】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1510.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1576134622&owner_id=5019671

【表記の話10──みいだす 見出す 見いだす 見い出す】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2313.html

【表記の話11──「1か月」「1カ月」「1ヵ月」】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2324.html

941)【表記の話12──「ください」と「下さい」をめぐるホニャララ合戦】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2810.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1890962528&owner_id=5019671

962)【表記の話13──補助動詞&ほぼ補助動詞(後項動詞)の表記】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2746.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1893831283&owner_id=5019671

1001)【表記の話14──「張る」「貼る」】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2814.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1906375891&owner_id=5019671

1012)【表記の話15──「違和感」「異和感」】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2832.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1907450065&owner_id=5019671

1016)表記の話16 突然ですが問題です【日本語編164】──癒し 癒す 癒る 癒やし 癒やす 癒える
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-2836.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1908235242&owner_id=5019671

1281)【表記の話17──「怖い」と「恐い」 資料編】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-3151.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1934325144&owner_id=5019671

1281)【表記の話18扱い】
突然ですが問題です【日本語編37】──お金にはかえられない【解答?編】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-1839.html

19扱い 1290)突然ですが問題です【日本語編210】──いろいろな書き方〈4〉 怖い 恐い 辞書【解答?編】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-3146.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1934835471&owner_id=5019671

1441)【【表記の話20扱い】 ──あける あく 開ける/開く 空ける/空く 明ける/明く(?)】
http://ameblo.jp/kuroracco/entry-12049475186.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1944021833&owner_id=5019671

1483)【関わらず 拘(わ)らず 係わらず かかわらず──「新常用漢字表」の話3 辞書】 →28
http://ameblo.jp/kuroracco/entry-12072956192.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1945984905&owner_id=5019671

1557)【表記の話21──追及 追求 追究】
http://ameblo.jp/kuroracco/entry-12108309416.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1948766223&owner_id=5019671

1250)【「ない」「無い」「ありえない」「可能性が無い」表記の話17 辞書】→表記の話22扱い
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-3123.html

1571)【表記の話23──良く行く 良く見る よく行く よく見る】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-3352.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1949504448&owner_id=5019671

1594)【【表記の話24──聞く 聴く】辞書】
http://ameblo.jp/kuroracco/entry-12133418517.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1950645629&owner_id=5019671

1631)【表記の話24──正す 質す 糾す/糺す】 →25
http://ameblo.jp/kuroracco/entry-12149289820.html

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1951853329&owner_id=5019671
1641)【表記の話25──利く 効く 10人ではきかない】 →26
http://ameblo.jp/kuroracco/entry-12156453333.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1952400005&owner_id=5019671

1656)【表記の話25────組みする 与する 組みしやすい 与しやすい】辞書 記者ハンドブック →27
http://ameblo.jp/kuroracco/entry-12169013017.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1953211586&owner_id=5019671

1828)【表記の話28────はなす はなれる】辞書 記者ハンドブック
https://ameblo.jp/kuroracco/entry-12280674219.html
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